農地128haを区画整理 東松島西小松 総事業費に24億円(県東部振興)
[2018/4/25 宮城版]
県東部地方振興事務所が東松島市西小松地区で進める農地整備事業の概要が明らかになった。受益面積は128.4haで、区画整理事業で農地を大区画化し、道路や用排水路などを整備し直す。事業期間は31~36年度の6年間を計画。総事業費は23億9100万円を試算している。
同地区は、旧矢本エリアに位置し、北側に三陸自動車道、南側に航空自衛隊松島基地が設けられている。水田は昭和24年までに現在の形に整備され、1区画当たりの面積が10aとなっている。
区画整理では、1区画当たりの標準区画を約1haに拡大するとともに、延長約12.7kmの道路、延長約18.8kmの用水路、延長約13.7kmの排水路、79.9ha分の暗渠排水、揚水機場3カ所を整備する計画だ。
排水路は、延長約4.5kmが排水フリューム、延長約8kmが塩ビ管、延長約1.2kmが宅地周りのコンクリート製となる。
排水フリュームは高さが50cm~90cm、幅が50cm~1mのサイズ。塩ビ管は直径200mm~400mmのものを使う。コンクリート製水路は30cm×30cmの規格となる。
用水路は、延長約17.7kmがパイプラインで、直径150mm~400mmの塩ビ管を使用。残る延長約1.1kmはコンクリート製となる。
揚水機場は1カ所当たり2台のポンプを据え付けるが、建屋は造らない。道路は全幅5mに拡幅し、うち4mに砂利を敷く。
区画整理の基本設計業務は大江設計(仙台市青葉区)が担当した。30年度は農林水産省とのヒアリングを行うほか、地元農家との同意徴収や、土地改良法の手続きを進める。31年7~10月に事業計画を決定する見通し。順調に進めば、31年度は区画整理の実施設計業務を委託する。
同事務所ではこのほか、石巻市の深谷地区、大森地区、福地地区、東松島市の上下堤・川下地区、登米市の沼崎・大平地区で、農地の区画整理を計画しており、30年度に基本設計業務を委託する。