都市拠点に主要2駅 都市マスタープランを改訂(柏市)

[2018/4/25 千葉版]
 千葉県柏市都市計画課は、21年度に策定した都市計画マスタープランについて、策定から10年が経過したことから内容を見直した。28年度からスタートした同市の第5次総合計画にも足並みを合わせ、将来都市像には同じく「未来へつづく先進住環境都市・柏」を掲げており、20年後の49年度(2037年度)を目標年次に、柏駅と柏の葉キャンパス駅の周辺を7つの「都市拠点」とするなど拠点づくりなどに取り組む。

 都市づくりの目標には「持続可能なまち」「活力あるまち」「安心・快適なまち」の3つを提示。拠点については都市拠点のほか▽ふれあい交流拠点▽生活拠点▽暮らしの小拠点▽産業拠点▽水辺と緑の拠点▽地域振興拠点──を挙げ、このうち具体的にふれあい交流拠点として沼南支所周辺、生活拠点として柏駅、柏の葉キャンパス駅以外の鉄道駅、暮らしの小拠点については近隣センター周辺に定めるなどとした。

 都市拠点とした柏駅周辺では、広域的な商業・業務・文化機能など様な都市機能の集積を図り、魅力的な都市空間の形成を目指すため、面的な土地利用更新を検討するほか、防災のため建築物の不燃化促進を図る。

 一方の柏の葉キャンパス駅周辺では、研究機関が集積する同地区の強みを最大限に生かし、国際的な学術拠点や新産業の拠点として、公・民・学が連携したAI拠点化などをはじめとする、創造的な産業空間の醸成に向けたさらなる土地利用の促進を図るとした。

 市街地の整備についてはまた、商圏全体の吸引率の低下により、鉄道乗降客の減少や大型小売販売額の減少が続いていることから、建築物の適切な更新を促し、街並みの改良を総合的に実施することで、魅力ある市の中心地としての拠点性を発揮し続け、市全体の利便性の向上を目指すとした。

 具体的に柏駅周辺では、交通結節点としての立地特性を生かし、商業をはじめとする多機能型複合市街地を形成。建築物の不燃化や耐震化、延焼防止対策と街路整備などによる避難路の確保など、災害に強いまちづくりの推進と、商業・業務機能の集積や公共公益施設などの適正な立地を促す。

 同市を▽北部1▽北部2▽中央1▽中央2▽南部1▽南部2▽東部──の7圏域に分けた地域別の構想をみると、北柏駅のある北部2地区では、生活拠点の北柏駅周辺では、土地区画整理事業の推進と併せた商業や子育て機能の誘導を進めるとともに、駅周辺の土地と駅舎・駅前広場が一体となった土地利用を検討していくとした。

 南部1ではまた、新柏駅周辺で子育て機能の誘導を図るほか、増尾駅周辺では介護福祉、商業機能の誘導を図るなどとしている。

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