49億で10月にも校舎着工 宇都宮市テクノ地区小学校実施設計 RC造3階延べ9071平方m 体育館は7月に実施設計
[2018/4/21 栃木版]
宇都宮市はこのほど、テクノポリスセンター地区新設小学校校舎実施設計をまとめた。同設計によると、RC造3階建て・延べ床約9071平方mの校舎、S造2階建て・延べ床約1950平方mの体育館、プール等の施設を敷地東側に整備し、敷地西側に校庭を配置。敷地内には、子どもの家も整備するとした。今後、7月に造成工事や体育館の実施設計に着手。10月に校庭の実施設計に着手するほか、校舎の建設に着工するという。31年度は、子どもの家の実施設計に着手。31年度以降に、体育館の建設工事、子どもの家の建設工事、校庭の整備工事を実施。33年4月からの開校を目指すとしている。
30年度当初予算では、テクノポリスセンター地区新設小学校建設事業において、30年度に4億9682万円、31年度に21億3714万円、32年度に23億6408万円の継続費を設定している。
テクノポリスセンター地区では、以前から小学校新設への要望があり、市はこれら要望があることや、LRTの整備などで今後もテクノポリスセンター地区で人口増が見込めるとしており、同地区にある清原中央小学校の増築による児童数増加の対応が困難と判断。新たな小学校建設を計画することとなった。設計は、AIS本澤設計共同体(JV)が担当している。
建設地は、テクノ地区内(ゆいの杜3-15)で、面積は3万2002.49平方m。新設小学校は、普通教室30学級、特別支援学級、管理・特別教室などで構成するとしている。
学校施設は、敷地南東に校舎(RC造3階建て・延べ床約9071平方m)を配置。敷地北東に校舎に隣接するように、東側道路に沿って体育館を配置。敷地中央に体育館と校舎に挟まれるように、プール(大プール25m×15m・7レーン、小プール15m×5m)を配置。敷地東に体育館と校舎に挟まれるように、東側道路に沿って給食室を配置。敷地北側には、駐車場を配置する。
敷地西側には、校庭(A約1万1000平方m)を配置。トラック、野球場1面、サッカーコート1面などで構成するとした。
校舎について、管理諸室や特別教室は、西側に配置。昇降口は、敷地中央となる校舎西側に配置。普通教室棟は南向きとするため、棟を2棟に分割し、南北に並行して配置する。給食室と普通教室棟に挟まれるように、特別教室棟を東側に配置するとした。
体育館は、構造と規模がS造2階建て・延べ床約1950平方m。バレーボールコート2面や、ミーティングルームなどを設けるとしている。
施設整備にあたって、安全・安心への配慮に向けては、敷地内の歩車分離を明確化。職員室を昇降口の出入りや校庭を見渡せる位置に配置。良好な教育環境に向けては、普通教室を全面南向き採光とし、教室の床や廊下の腰壁を木質化。災害に対する備えでは、避難経路と安全性のため、周回できるコンパクトな動線と見通しの良さを確保。建物や非構造物の耐震性能を確保し、ガラスの飛散防止対策や照明等の落下防止対策を行う。環境への配慮では、省エネ・高効率型の設備機器を導入し、建物の断熱化や照明のLED化を実施している。
施設のデザインは、ゆいの杜地区を象徴する小学校として、複数の案から清原中央小学校の児童が選定。地場産材や大谷石を積極的に採用している。玄関庇は、大谷石の素材感を生かした重厚感のある支柱を設置。木々の枝を模した控えによって支えられた庇面には、木の質感を感じられる仕上げを設けている。玄関ホール天井は、県産材の木材で板を重ねながら仕上げることで凹凸のできる大和張りとし、凹部にダウンライト等をランダムに配置。玄関ホールの壁は、大谷石の種類・仕上げをランダムにし、児童の個性を表現している。
このほか、学校以外の施設について、子どもの家は、校庭の北側に配置。規模は、利用児童数等を見極めながら決定するとした。