複合商業施設を7月着工 飲食店やレンタサイクル 奥松島の観光拠点に(アークリンク)
[2018/4/6 宮城版]
駐車場事業などを手掛けるアークリンク(東京都渋谷区)は、東松島市の野蒜地区に複合商業施設「奥松島クラブハウス」(仮称)を建設する。飲食店での食材提供や、レンタサイクル、盆栽体験などを行う。7月の建築着工、31年春の竣工が目標だ。これとは別に、野蒜地区で約2.1haと約3.2haの土地を活用し、新たな事業を展開することも検討している。奥松島の観光拠点となることが期待される。
同クラブハウスは、JR旧野蒜駅の北側に整備する。敷地面積は約9400平方m。建物は平屋約200平方mで、木造が有力視されている。元請施工は同社の関連企業であるオリバが担当。現在は地元の下請企業を選定している。
施設整備の総事業費は約3億7000万円を試算しており、県の沿岸部交流人口拡大モデル施設整備事業補助金を活用する。補助率は対象経費の3分の2以内で、限度額が2億円となっている。
レンタサイクル事業では、二次交通機能として電動バイクやトゥクトゥク(三輪車)を活用し、奥松島や野蒜海水浴場などの観光資源を巡れるようにする。オプショナルツアーの導入や、シーカヤックのレンタルなども考えている。
食材提供では、別の場所に私設農園を整備して、利用者がそこで収穫した野菜や果物などを使って食事が楽しめるようにする。ほかに、全天候型のバーベキュー、海産物、蕎麦などを提供する予定。テナントの誘致も想定している。
盆栽体験は、東松島の「松」をテーマに、盆栽作りやパフォーマーのイベントなどを計画。実際に松を植樹して、そこから盆栽体験できるようにする構想を描いている。
別の2カ所の土地活用に関しては、乗り物系や屋外イベント、観光農園、ドローン体験、釣り堀などを検討している。
アークリンクと東松島市は、野蒜地区3カ所の土地の賃貸契約を3月末に結んだ。契約期間は4月1日~39年3月31日。
アークリンクは平成元年の創業。駐車場事業や空間活用事業、土地活用の提案などを行っている。