DBO選定支援でプロポ 次期クリーンセンターの整備・運営(市川市)

[2018/4/7 千葉版]
 市川市清掃施設計画課は6日、次期クリーンセンターの整備と運営事業に当たる事業者の選定に伴うアドバイザリー業務を委託するため、公募型プロポーザルの実施要領などを公告した。質問書は13日まで受け付けた上で、参加申請書は20~26日、技術提案書は5月7~11日に受け付ける。5月24日にヒアリングを実施した上で、選定結果は同30日にも公表する見通しだ。

次期クリーンセンターの整備イメージ

次期クリーンセンターの整備イメージ

 このアドバイザリー業務は、次期クリーンセンターをPFI手法のうちDBO方式で整備・運営することに伴うもので、委託期間は32年3月26日まで、業務委託料の上限額は4,790万8,800円(うち30年度は1,986万8,000円、ともに税込み)をそれぞれ設定した。

 プロポーザルの参加資格は、市の入札参加者名簿に土木関係コンサルタントで登載され、過去15年間に国内の地方公共団体がDBO方式で発注した、蒸気タービンによる発電設備を持つストーカ方式の一般廃棄物(ごみ)焼却処理施設における事業者選定アドバイザリー(支援)業務を、元請けして完了した実績があることなどとしている。

 審査は2段階方式で実施。第1次で4者に絞り込んだ上での第2次の審査はヒアリングを実施。審査時の特定テーマには「業務の実施方針・工程」「次期クリーンセンターの建設費抑制に関する課題及び対応策等」「DBO契約終了時において適切なごみ処理を継続することへの事業者選定段階における課題及び対応策等」の3点を掲げ、100点満点のうち評価得点の最上位者を優先交渉権者に決めるとした。

 業務では事業者の募集方法や見積発注仕様書の作成、見積徴収、事業費設定支援に加え、実施方針の作成と公表支援、特定事業の選定と公表支援、要求水準書や募集書類の作成などを予定している。

 市がまとめた「次期クリーンセンター施設整備基本計画」によると、36年度の稼働開始を目指す次期施設の建設計画地は、既存のクリーンセンターの南側の敷地(田尻1003-1)。同地はスーパー堤防の整備区間となっており、同施設の強靭化とともに、周辺との調和も図る。

 対象施設は「エネルギー回収型廃棄物処理施設」が、処理方式をストーカ方式とする1日当たり396t(132t×3炉)の規模を持つ施設で、燃やすごみと不燃粗大ごみ処理施設可燃残渣、災害廃棄物を処理。また「マテリアルリサイクル推進施設」は21t(5時間当たり)の能力で燃やさないごみと大型ごみ、災害廃棄物を破砕・選別する。このほか、既存の管理棟(RC造3階建て延べ約3,400平方m)の改修も実施する。

 基本計画では概算事業費について、ごみ焼却処理施設が281億1560円、不燃・粗大ごみ処理施設が7億7,309万円で、合計288億8,869万円と算出。また、ストーカ炉を採用した場合の今後20年間の点検補修整備費を92億5,471万円とした。

 施設の整備スケジュールを見ると、全体工期を4カ年とし、32年4月~33年3月を実施設計と準備工事に充て、建築工事の着工を33年4月、プラント部分の着工を34年8月にそれぞれ見込み、6カ月の試運転を経て36年4月の稼働を目指す。なお、PFI(BOT)で整備・運営している併設の温浴施設「クリーンスパ市川」は、34年8月末で事業期間が終了、市に譲渡されることになっているが、以降の運営については未定となっている。

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