書類簡素化、ICT舗装など 評価対象期間の延長も(千葉県が制度改革)
[2018/3/28 千葉版]
千葉県土整備部技術管理課は、4月以降の発注工事で制度などを一部見直す。内容は主に▽工事書類の作成方法変更および簡素化▽総合評価ガイドラインの見直し▽ICT活用工事(舗装工)の試行▽完全週休2日制モデル工事の拡大──の4つで、受注者らの「働き方改革」を後押しする。
工事書類の作成方法変更については、再生資源利用計画書の作成に当たり、これまでの建設リサイクルデータ統合システム(CREDAS)が今年度で廃止されるため、建設副産物情報交換システム(COBRIS)に切り替える(システムの利用は別途契約が必要)。
書類の簡素化に当たってはまた、産業廃棄物管理票(紙マニフェスト)も「A票、B2票、D票およびE票の写し」の提出から「D票およびE票の写し」に変更する。
総合評価ガイドラインの見直しでは今回、配置予定技術者の過去の工事成績における評価対象期間をこれまでの1カ年度間から「2カ年度間」に延長。また、配置予定技術者に過去10年間の同種工事の施工経験を求める際、技術者が過去10年間に出産・育児等休業を1年間取得していた場合は、その間を評価対象期間に追加。「過去11年間」として取り扱うこととする。
4月から県として初めて取り組むICT活用工事(舗装工)では、県土整備部が試行要領を制定。適用は「施工者希望型」とし、新設舗装を含み、特記仕様書に「ICT舗装工」が設定されているもので、県土整備部発注の路盤工面積が3000平方m以上、工種が舗装工(舗装、水門)、付帯道路工(築堤・護岸、堤防・護岸、砂防堰堤)の工事が対象。なお、これまでのICT土工も引き続き試行する。
完全週休2日制モデル工事については、29年度に38件が試行されているが、30年度はこれまでの「発注者指定型」に加え「受注者希望型」も採用。それぞれで70件程度の発注を予定するなど大幅な増加を図る。
県土整備部が発注する「土木工事」の中から、発注者はモデル工事を指定。完全週休2日制を100%実施した工事は、間接工事費の共通仮設費率に「1・02」、現場管理費率に「1・04」をそれぞれ補正係数として乗じて設計変更を実施する。