総合評価に「同時提出型」 不正行為防止で厳格化へ (千葉県の入札・契約制度)
[2018/3/23 千葉版]
千葉県県土整備部建設・不動産業課は22日、4月以降に実施する入札・契約制度の改善内容をまとめた。▽社会保険等未加入対策の推進▽不正行為の排除の徹底▽入札関係書類のさらなる電子化──などを掲げており、このうち不正行為の排除に当たっては、総合評価方式の一般競争入札で、入札書と技術資料を同時に提出する「同時提出型」を7月以降に試行する。
「社会保険等未加入対策の推進」に向けては、元請と一次下請の加入業者に限定していた県発注工事への参加について、6月以降に公告または指名する工事から、二次下請を含む全ての下請業者に拡大。一方で4月からは入札結果公表の際、予定価格に含まれる社会保険料など法定福利費相当額を併せて表示する。
「不正行為の排除の徹底」については、談合情報対応マニュアルと電子入札約款を4月1日付で一部改正。▽談合情報の明確化▽情報漏洩の禁止▽指名停止期間の加重▽誓約書提出対象者の拡大──などを図る。一般競争入札(総合評価方式)の「同時提出型」は、県土木事務所の発注工事に伴う情報漏洩事案を踏まえてのもので、技術評価点を算出するための技術資料を入札書と同時に提出することで、入札前の評価点漏洩を防止し、不正を発生しにくくする。
「さらなる電子化」に向けては、入札参加者が提出する申請書類を発注機関に直接持ち込むことを禁止。原則電子入札システムによるものとし、入札参加者同士や発注者との不必要な接触の機会削減を目的に、6月以降の工事から適用する。
このほか、県工事の年間受注額上位20社の公表も再開する方針だ。