南部職業系高校プロポ 梓設計を特定 柴田農林に新施設整備(宮城県土木部)

[2018/3/21 宮城版]
 宮城県土木部は3月20日、「南部地区職業教育拠点校新築等設計公募型プロポーザル」の特定結果を公表した。梓設計(東北事務所・仙台市宮城野区)を受託候補者とした。5月下旬をめどに契約を締結する見込みだ。宮城県は柴田農林高校(大河原町)と大河原商業高校(同)を統合し、新たな職業教育系高校を設立する考え。同社には柴田農林高校の敷地内に整備する延べ9200平方m規模の新校舎など、学校施設の設計や解体する施設の設計などを包括して委託する。

 南部地区職業教育拠点校のプロポーザルでは、2月5日まで参加表明を受け付けた。その時点で第1段階の審査を行い、参加を表明した7社から、梓設計と▽楠山設計(仙台市青葉区)▽盛総合設計(仙台市青葉区)▽関・空間設計(仙台市青葉区)▽久慈設計(仙台支社・仙台市青葉区)──の5社をプロポーザルの提案予定者として絞り込んでいた。この時点で梓設計は、これまでの実績などから満点となる評価点30点を獲得し、1位に着いた。

 県は5社に技術提案書の提出を求め、3月19日に第2段階の審査を行った。評価テーマに基づいて提案内容を審査した結果、第2段階の評価点で70点満点中55.5点を獲得した梓設計を最優秀とした。評価点の総計は85.5点。
次点は楠山設計だった。同社の評価点総計は81.6点(第1段階26点+第2段階55.6点)だった。

 新たに設立する職業教育系高校は、まず柴田農林高校(大河原町字上川原7-2)の駐車スペースに仮設校舎、仮設部室棟を建設する。次に南校舎(RC造2階建て延べ1039平方m)を解体し、跡地に延べ9200平方m程度の新校舎、延べ1600平方m程度の農業実習棟を建設する。完成後、残っている本校舎(RC造3階建て延べ3736平方m)と柴農会館(RC造2階建て延べ432平方m)などを解体する。

 梓設計には31年3月下旬までに仮設校舎などの設計をまとめてもらい、その後、同年11月中旬までに南校舎などの解体設計をまとめてもらう。新校舎、農業実習棟の設計は32年3月下旬までにまとめてもらう。

 県は31年度に仮設校舎などの建設を始め、完成後、32~34年度で南校舎などの解体および新校舎と新農業実習棟の建設を行う。供用開始は35年4月を予定。その後、36年度から37年度にかけて既存の本校舎、柴農会館の解体設計および解体工事を進める。

 県は総事業費として、設計や監理委託、校舎新築・解体などに69億8675万円を試算している。

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