超低温冷蔵施設を改修 30年度建替えも視野に調査(石巻市)

[2018/3/16 宮城版]
 石巻市は30年度、超低温冷蔵施設の改修計画を定めるため、調査業務を委託する。30年度予算の水産物地方卸売市場事業特別会計には、調査委託費に600万円を計上した。同施設はフロンガスからの冷媒転換が必要になっているほか、津波被害や老朽化なども懸念材料のため、建て替えも視野に今後の扱いを検討する。

 同施設の規模は、RC造4階建て延べ5621平方mの規模で、全体の貯蔵能力が5200t。凍結能力はマイナス60度までが2部屋、マイナス40度までが1部屋となっている。主にカツオ、サバ、マグロなどを冷凍保管している。

 現在は魚市場の東側に設けられている。魚市場は震災津波で全壊被害を受けており、同施設も相当の被害を受けたが、利用者は早期の復旧・使用再開を望んだため、水産庁の補助金を活用して建物を復旧した。

 同施設はフロンガスが冷媒に使われており、27年4月に施行されたフロン排出抑制法に基づき、冷媒転換が求められている。建物は平成9年の竣工で、築後20年が経過しており、老朽化が進行。津波被害と合わせて、劣化や損傷が懸念されている。

 今後は、調査結果を踏まえ、同施設を運用する石巻市超低温冷蔵事業組合と協議しながら、扱いを決める。同組合は、水産加工場の事業者などが組合員となっている。

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