[2018/3/8　千葉版]
　定例会が開会中の千葉市議会で7日、各常任委員会が開かれ、上程中の29年度補正予算案をはじめとする、関連議案について市担当者らが説明に立った。このうち都市建設委員会では、千葉公園ドーム(仮称)の整備に当たっての用地取得案についてのほか、環境経済委員会でも、中央区役所がきぼーる内に移転するに当たってのスケジュールなどが示されるなどした。

【千葉公園ドーム・千葉公園体育館の用地】

　新たな「250競輪」の実施に向け、千葉公園ドーム(仮称)として民間活力を導入し再整備するとともに、同一敷地内で老朽化した現千葉公園体育館を武道場、中央コミュニティセンタースポーツ施設を集約化した新体育館として整備するため、現在の競輪場の敷地のうち国有地部分を取得する。

　所在地は中央区弁天4-463-1の宅地3万0788平方ｍ。取得予定価額は千葉財務事務所との見積もり合わせで、ドーム部分14億0620円(1万6337平方ｍ)、体育館部分12億4379万円(1万4450平方ｍ)の計26億5000万円となった。

　ドームは30年度、走路など第1期の解体工事を進めるとともに設計を進めた上で着工、32年度秋ごろの工事完了、供用開始とともに、メーンスタンドなど第2期の解体工事に着手する。一方の千葉公園体育館(仮称)は、30年度の基本設計、31年度の実施設計、32年度の着工、34年度の供用開始をそれぞれ予定する。

【中央区役所移転整備】

　31年5月をめどに中央区役所をきぼーるに移転するための施設改修に伴う設計業務委託(建築・電気・空調・エレベーターで構成)のうち、エレベーター改修の部分について、建築などの部分の設計内容を踏まえて精査することにしたため、エレベーター改修の設計が年度内に終了しないことから、整備費900万円を繰越明許。3月に建築部分の設計は完了見込みで、6月にはエレベーターの設計に着手。並行してきぼーるの改修も着工し、12月には11階にある保健福祉センターと社会福祉協議会が13～15階に移転。31年5月に跡スペースに中央区役所と市税出張所が入居する予定だ。

【道路直轄事業負担金の増額】

　国が管理する国道の改築などに伴う事業費増で、道路直轄事業負担金を増額する。国道357号湾岸千葉地区改良(蘇我地区)の測量設計料と、高速道路のナンバリングに伴う道路案内標識の更新に向け、6942万円を追加する。

【誉田町平山町線事業の前倒し】

　防災・減災対策に伴う国の補正予算を活用、30年度に実施予定だった誉田町平山町線の整備事業に8000万円を前倒し計上する。道路整備の延長は260mで、補正額のうち5000万円が補助対象事業費。

【液状化対策推進事業】

　磯辺3丁目地区での液状化対策が遅延したため、継続費による29年度分の工事費10億2000万円を30年度分に変更するとともに、モデル地区の磯辺4丁目地区も工事費8000万円を繰越明許に。その磯辺4丁目では4月以降、流末施設工事を進め、夏をめどに地下水位の低下が始まる予定。磯辺3丁目地区でも並行して、集排水管布設や矢板打設、流末施設、止水壁築造の各工事を進め、30年度末の地下水位低下を目指す。

【都市モノレール改修】

　モノレール千葉駅のコンコース階から東口タクシー乗り場に接続するエレベーターの整備は、29、30年度の継続費で措置され、着工する予定だったが、3回にわたり入札不調となったため、継続費の設定を廃止する。事業者への聞き取りなどで大きく増額が見込まれるため、今後は建築工事費の市場動向を注視し、投資効果も見極めた上で、工事の再事業化を検討するとしている。