複合福祉施設は9月議案へ 東野地区 30年度に外構設計も(浦安市)
[2018/3/7 千葉版]
浦安市障がい事業課らは30年度、東野地区への複合福祉施設の着工を計画している。開会中の市議会定例会に提出している30年度予算案で、工事費をメーンに2カ年総額27億8506万円(30年度は5億0349万円)の継続費を設定する考えで、31年秋ごろの一部供用開始に向け、今年9月の定例会に工事請負案の提出を目指す。30年度は並行して外構設計を進める予定で別途工事を発注、32年春の工事完了を目指す方針だ。工事の発注方法などは、庁内で検討しているという。
東野地区複合福祉施設は、4階建ての通所施設と、3階建ての居住施設の2棟構成で計画しており、建築面積は2棟で約2000平方m、RC造とし、規模には合計延べ約5500平方mを想定。設計は運営事業者となる社会福祉法人佑啓会(市原市)とともに選定された設計事業者に松田平田設計(東京都港区)が、3月末を履行期限に実施設計を進めている。工事は市が発注する。
建設予定地は東野1-8とその周辺にある旧東野学校給食センター第2調理場と、旧第1福祉作業所(ゆうあい)を解体した跡地約1万2000平方mで、解体工事は石井興業(芝山町)らが進めている。
通所施設には1~4階まで地域福祉センターが入り、地域の福祉関係団体に会議スペースの貸し出し(20人×10部屋、可動間仕切りで100人まで利用可、和室も)や地域福祉情報の提供などを実施予定。1階には「社会福祉法人パーソナル・アシスタントとも」が運営する身体障がい者福祉センターとともに、防災備蓄庫も配置する予定だ。
2階には佑啓会が運営する生活介護事業所が新たに入居し、3階には地域福祉センターを運営する市の社会福祉協議会が入居。4階には社会福祉法人サンワークが運営する、障がい者にレクリエーション活動や軽作業、交流の場を提供するソーシャルサポートセンター(定員30人)が配置される予定となっている。
一方の居住施設には、1~3階まで共同生活援助(グループホーム、定員18人)や短期入所(ショートステイ、同6人)、知的障がい者への緊急時支援事業が可能な地域生活支援拠点を配置し、佑啓会が運営。1階にはさらに同会が運営する子育て短期支援事業所を配置する予定で、この設置には30年度予算案で別途2カ年総額1億4658万円の継続費も設定することにしている。
同複合福祉施設は、既存施設の老朽化と狭あい化などへの対応とともに、障害者総合支援法など法制度の改正に伴う新たな機能を導入しながら、障がいのある人一人一人が希望する地域生活を支援する「地域生活支援拠点」の整備が急務とされた。国の指針では各地域に29年度末までに整備するとされていた。
市ではまた、特別支援学校卒業生の受け入れ先となる通所施設の整備が必要となっており、子どもが利用する宿泊を伴うショートステイや日帰りのトワイライトステイの機能を持つ子育て短期支援事業所の整備も急務になっていたとしている。
※施設の構成イメージ図(PDF)