新最終処分場に設計費 30年度1号補正案が68億円(気仙沼市一般会計)

[2018/3/7 宮城版]
 気仙沼市は6日、市議会3月定例会に29年度一般会計3月補正予算案と、30年度一般会計1号補正予算案を提出した。1号補正は68億1342万円を追加し、同会計の総額を922億9150万円とする。主な事業では、新一般廃棄物最終処分場の整備事業に用地測量費や地質調査費、実施設計費として8480万円を計上するとともに、調査設計等業務委託費として30~31年度で限度額5541万円の債務負担を設定した。予算案は2件とも7日に議会承認を得る。

 新しい最終処分場は、大曲地区の山林に整備する計画。対象面積は約2.8ha。埋立施設はドーム形状のクローズドシステム型を想定しており、概算工事費に約36億円を試算。32年度までの完成を目指している。

 市の一般廃棄物処理基本計画では、既存の最終処分場が32年度ごろに満杯となるため、計画埋め立て容量が約8万立方mの新しい最終処分場を整備し、33年度から15年間稼働させ、焼却灰や破砕不燃物など埋め立てることにしている。

 1号補正では、新最終処分場の整備に関連して、周辺の市道整備事業に5000万円を計上しており、測量設計費などに充てる。

 1号補正ではこのほか、魚町・南町(内湾)地区の土地区画整理事業に34億3933万円を計上するとともに、30~32年度で限度額20億6808万円の債務負担を設定。南町魚市場線と本町宮口下線の街路整備事業に工事費など5億9315万円、金子線の道路整備事業に工事費など3億2535万円、漁業集落防災機能強化事業に事業管理支援業務委託費として5億1857万円、朝日町造船燃油施設整備事業に工事費など4億9680万円を充てた。

 内湾地区の区画整理事業は、施行面積が魚町2丁目や南町1丁目などの約11.3ha。津波被害を受けたエリアのため、盛土造成して住宅地や商業地を再整備する。造成工事はこれまで、坂口組(気仙沼市)や菅原工業(同)に発注した。1月末時点で、296画地のうち、93画地を引き渡し済み。93画地のうち、43画地は建物の建築申請が上がっている。30年度も引き続き盛土造成工事を発注する。事業期間は32年度まで。

 29年度の3月補正予算案は、5億6085万円の減額で、一般会計の総額を1061億5174万円とする。減額の主な要因は、海岸保全施設(防潮堤)整備事業が思うように進まず、9億6962万円を減らしたため。一方で、復興交付金基金に3億7639万円を積み立てるなどした。

 防潮堤の整備事業に関しては、30年度の当初予算案で限度額52億7178万円の債務負担を組んでいたが、3月補正の減額分などを追加するため、1号補正で限度額を91億0995万円に変更する。期間は30~32年度で変更なし。

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