出島架橋に85億円 債務負担の限度額変更(女川町)
[2018/3/1 宮城版]
牡鹿郡女川町は、一般会計3月補正予算案の債務負担行為で、出島架橋本体工事協定負担金の限度額を85億円に変更する。当初の限度額は55億9265万円を設定していた。期間は30~34年度で変更なし。出島架橋は女川本土と離島の出島を結ぶ海上橋で、県に架設工事を委託した。県は現在、同工事の入札手続を進めている。
債務負担の協定負担金は、県への支払い額で、工事費や工事監理費だけでなく、事務費などが一部含まれる。県は架設工事の一般競争入札で、高度II型の総合評価方式を採用。昨年9月19日に3社JVを対象として入札公告し、すでに技術提案を締め切った。16日に予定価格を公表し、22日に開札する。
債務負担の限度額変更は、参加業者から技術提案を受け、事業費の見直しが必要と判断したために行う。町は1日開会の町議会3月定例会に、補正予算案を提出した。
出島架橋は、橋長364m、幅員6.5mの鋼中路式アーチ橋で、町道女川出島線の構造物として架設する。架設工事は、詳細設計の作成が含まれ、逆T式橋台2基や壁式橋脚2基の設置、上部工の製作・架設などを施工する。工期は35年3月28日まで。
女川出島線は、計画延長が約2.9km。道路幅員は7m。本土側には1~4号の橋りょう4基や、延長131mのトンネルを設ける。道路整備の事業期間は27~34年度。
町は本土側の工事として、起点となる尾浦地区の国道398号から、トンネルまでを含む延長981m区間の道路新設をピーエス三菱(東北支店・仙台市青葉区)・佐藤工業(女川町)JVに発注。出島側の延長356mの道路新設は、佐藤工業に発注した。2月末の進捗率は発注ベースで25%。
町は30年度に、補正予算で新たに債務負担を設定し、残る本土側の工事として、トンネルから出島架橋までに至る延長1.3km区間の道路新設を発注する予定。この中には2~4号の3橋の架設工事を含む予定だ。