一般競争の割合増加 随契増も「改善取組が定着」(県28年度の契約状況)
[2018/2/27 千葉版]
県総務部管財課は、28年度分の工事・委託・物品の契約に関する統計調査の結果をまとめた。契約総数は28年度が1万0411件となり、27年度の1万0003件と比べて408件増加。このうち随意契約(少額を除く)は、28年度が1854件で、27年度の1680件と比べ174件増加し、契約の総数に対する割合は17.8%と、27年度の16.8%より増加したものの、過去5年の平均割合である17.7%とほぼ同じとなり、県ではこの結果を含め、随意契約の見直しや入札・契約制度の改善への取り組みが定着していることが確認できたとしている。
県は平成18年度から、随意契約の見直しと入札・契約制度の改善に着手。28年度分の契約に関する統計調査は、19年3月にまとめられた随意契約適正化の取組指針に基づくもので、その取り組みの一環となる。
入札については、一般競争入札が件数、割合ともに増加。指名競争入札については、件数は増加したものの、割合は減少している。
具体的には、28年度の一般競争入札は2661件(件数の割合では25.6%)で、27年度の2504件に比べて157件増加。一方で金額面は、27年度の1152億円に対し、28年度は1129億円と低下している。ただし、制度改善着手前の17年度の一般競争入札は287件、157億円で、大幅に割合・金額ともに上昇しているのが分かる。
一方、指名競争入札は28年度が5562件(同53.4%)と、27年度の5458件(同54.6%)より契約件数で104件増加したが、割合面では低下した。指名競争入札では併せて金額面も、27年度の701億円に対し、28年度は695億円と下がっている。
プロポーザル(競争性のある随意契約)は28年度334件で、27年度の361件と比べて27件減少した%2(表参照)%1。
随意契約についてみると、28年度の1854件から、不落随契(入札の結果落札者がいない、または落札者が契約しないときに見積書を聴取する随意契約)などを除くと1809件となる。さらにここから用地取得を除くと1693件、契約額は362億8100万円となる(用地取得費は23億7300万円)。
これらの数字については、用地取得費こそ27年度の147件、25億3100万円を下回ったものの、27年度の結果を上回った結果となっている。
今回の調査で県は▽工事または製造の請負250万円▽財産の買い入れ160万円▽物件の借入れ80万円▽財産の売払い50万円▽物件の貸付け30万円▽上記に掲げるもの以外のもの100万円──のいわゆる「少額随意契約」は含めていないとしている。
県が策定した随意契約適正化の取組指針は、財政の縮減などを掲げた行財政システム改革行動計画の一環で、随意契約の抜本的な見直しのため、全ての随意契約について理由を公表するなどとしている。
※契約全体の状況(PDF)