復興関連事業は約45億円 交流拠点整備に工事費(山元町30年度予算案)

[2018/2/24 宮城版]
 亘理郡山元町は23日、30年度一般会計当初予算案を公表した。4月15日に町長選挙を予定することから骨格予算とし、速やかな事業執行が求められる復興・創生関連事業予算に一般会計全体の44%を占める約45億円を計上。主なものでは交流拠点施設整備事業のほか、継続事業の幹線道路等整備事業に工事費を盛り込んでいる。

齋藤町長

齋藤町長

 同日会見を開き新年度予算案の概要を説明した齋藤俊夫町長は「30年度は震災復興計画の最終年次となり、復興事業を改めて点検し着実に執行していく」と話した。一般会計の総額は103億1859万円で、骨格予算ということもあり前年度当初比30億4625万円の減(22.8%減)と、震災以降最少規模。一方で、幹線道路等整備事業など町長が公約に掲げた事業を重点的に予算化。また3つの新市街地も含めた公共施設のマネジメントにも力を入れる方針だ。

 主な事業をみると、交流拠点整備事業には、建築工事費3億1500万円、施工監理業務委託費1470万円を措置。農産物等直売所や総合案内所を併設し、新坂元駅周辺地区の敷地約9500平方mに木造平屋約450平方mの規模で新設する。基本・実施設計業務を桂設計(仙台市太白区)が担当しており、31年春のオープンを目指す。

 幹線道路等整備事業には、9路線に工事費など計5億1349万円を充当。主な路線は、避難路の高瀬笠野線に1億4496万円、新浜諏訪原線に1億円、歩道整備として大平牛橋線に9900万円などを措置している。

 旧中浜小学校の震災遺構保存・整備事業には、実施設計業務委託費に3500万円を充てる。今秋ごろまでに設計をまとめ、31年年明けに工事に着手する見通し。

 磯浜漁港には、漁具倉庫用地整備工事に1億0845万円、施設用地舗装工事に2904万円を盛り込んだ。

 新規の町営住宅長寿命化計画策定業務には、委託費788万円を計上。町の施設の35%を占めており、復興公営住宅も含めた修繕計画や建替方針をまとめる方針だ。

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