生活道路を地区ごと修繕 プレハブ校舎設置で債務(野田市予算)
[2018/2/23 千葉版]
野田市(鈴木有市長)は22日に会見し、28日に開会する市議会定例会に提出予定の30年度予算案の概要を明らかにした。一般会計は、前年度比1.6%増の総額478億1100万円。ただし29年度予算は小学校と幼稚園の空調設備設置事業など約42億2500万円を28年度補正予算で前倒したため、実質の前年度当初予算は512億8500万円となり、これとの比較では6.8%の減額となるという。
市が「目玉」とした事業の主なものをみると、新規に清水台小学校(清水773)の普通教室等整備事業として750万円を計上。31年度からの特別支援学級の開設に併せ、特別支援学級2教室と英語学習室1教室、少人数指導教室1教室について、プレハブ校舎を借り上げて整備するとともに、空き教室を改修して通級指導教室1教室を確保。校舎の借上げは、31年度から40年度までを予定し、併せて債務負担行為を設定する。
学校関連ではまた、小学校区の過密化解消のため、岩木小学校の余裕教室を改修して増設する岩木第二学童保育所の設置事業に加え、学校法人加藤学園による保育所型認定こども園新設に対し、1億9410万円を新たに補助する。
道路関係でもまた、新規で「生活道路修繕等事業」に着手。市内の市道は全体的に損傷が著しいため、舗装補修といった修繕を必要とする箇所が多く、市民からも多くの要望が寄せられているとした上で、幹線道路については国の交付金を活用し、道路修繕計画に基づき修繕を進めている一方、生活道路については修繕が必要な箇所の増加もあることで、十分な対応ができていないことから、生活道路の修繕に当たっては、市内9地区を6グループ化し、毎年2つのグループで重点整備を実施するもので、これにより遅れていた生活道路の補修や新設要望に対応するとした。
東武野田線の連続立体交差事業には、負担金4億5000万円の確保を図る。東武野田線の愛宕駅と野田市駅を含む約2.9km区間の鉄道を高架化することで、11カ所の踏切を除却し、交通渋滞の緩和や安全性の向上、駅のバリアフリー化とともに東西市街地の一体化を図るのが狙いで、29年度末に全線の仮線切替が完了することから、30年度は愛宕駅と野田市駅の既存駅舎撤去と、全区間での高架橋工事で事業の進ちょくを図る。
目玉以外の主要事業をみると、35年度の完成を目指す阿部沼第1排水区六丁四反水路調整池整備で30年度、関宿高校前調整池の築造工事を予定。都市計画道路4路線の整備には5540万円を計上、主に用地費や補償費、委託費に充てる。
愛宕駅周辺地区市街地整備事業では30年度、愛宕駅東口の仮改札開設に併せて、29年度に排水路を暗渠化した箇所上部に区画整理区域から駅前広場への歩行者専用道路を整備する計画だ。
保育所空調設備改修事業では30年度、北部保育所など5園で老朽化した機器の更新を計画。昭和49年開設で老朽化している老人福祉センターと、特定建築物の中央公民館で耐震診断を実施する予定だ。