谷津小改築 4年52億円 一般会計は過去最大規模(習志野市予算)

[2018/2/20 千葉版]
 習志野市の宮本泰介市長は19日に会見し、20日開会の市議会定例会に提出する30年度予算案を明らかにした。一般会計の総額は612億5000万円で、前年度比39億9000万円(7.0%)増と、過去最大だった28年度を上回る規模となる。特別4会計と公営企業2会計を合わせた市全体の支出規模は、1077億1599万円で、同1.8%の増額。谷津小学校(谷津5-1-32)では、校舎や屋内運動場の全面改築に、4カ年総額52億3126万円の継続費を設定する。

消防庁舎に債務22億円

 一般会計に占める普通建設事業費は、前年度比45.8%増の103億4769万円(補助21億5612万円、単独81万9157万円)の約1.5倍の伸び。市庁舎建設事業が減額するものの、大久保こども園(仮称)の建設事業(増築棟建設工事)や谷津出張所建替事業(移転建替工事)の本格化に加え、PFIによる大久保地区公共施設再生事業や、同じくPFIの給食センター建替事業に工事費を計上していることなどが大きい。

 奏の杜地区での児童急増などに伴う谷津小の建て替えに当たっては、27年度にプロポーザルで選定された佐藤総合計画(東京都墨田区)が、基本・実施設計のほか、既存施設の解体設計や仮設計画の策定など一式を手掛けた。

 近接する公園の多目的広場を仮設グラウンドとして児童が利用する間、校舎や屋内運動場などを既存のグラウンド部分に建設するもので、総延床面積約1万1000平方mを予定。32年度中の新校舎完成を経て、既存校舎の解体とグラウンド整備に2カ年で取り組むスケジュールを想定している。

 新規の継続費ではこのほか、増築棟の建設が進められている大久保こども園(仮称)では、既存保育棟の改修工事に2カ年総額2億6887万円を設定。既存の大久保保育所(泉町3-2-1)の施設の一部を利用するためのもので、増築棟の工事は木村建設工業(船橋市)らで分割施工しており、設計は桂設計(東京都新宿区)が担当した。

 継続費ではまた、芝園清掃工場(芝園3-2-1)の延命化対策事業(第2期)(延命化対策委託)に対し、2カ年総額で9億5816万円の確保を図る。昨年委託された第1期工事は、日鉄住金環境プラントソリューションズ(北九州市戸畑区)が担当。同工場は平成15年の完成で、当時の設計・施工は新日本製鐵が担当。長寿命化計画に基づき、施設の寿命を30年まで伸ばすことを目的としている。

 30年度からのこれら以外の新規継続費についてみると、後期基本計画策定業務委託に2カ年総額1667万円、JR津田沼駅周辺地域再開発方針検討業務委託に同3347万円、老朽化対策を目的とする谷津南小学校(谷津3-1-36)の大規模改造設計委託に同3110万円をそれぞれ設定する。

 新規の債務負担行為ではまた、都市計画道路4路線の用地取得費の設定に加えて、新市庁舎に続き第2期として着手を計画している新消防庁舎の建設事業費に、期間を4カ年、限度額を22億円とする債務を設定するのが目立つ。

 30年度予算案には、実施設計の委託料1777万円を計上。基本設計は新市庁舎と合わせて佐藤総合計画が担当し、構造・規模にRC造3階建て延べ約3540平方mを想定。基礎免震構造を採用する。計画では33年度の新庁舎供用後、移転の済んだ旧庁舎を解体した上で、訓練棟の建設も予定。基本設計ではRC造5階建て延べ約530平方mの構造・規模としている。

 このほかの建設関連事業についてみると、秋津幼稚園と香澄幼稚園を再編した第7中学校区こども園の設置に向け、香澄幼稚園の園舎を改修するため2億1584万円を予算化。本大久保保育所の移転先となる旧本大久保教職員住宅解体事業に2846万円、公共下水道事業の推進に向けては5億0740万円、大久保商店街通りなど4路線の道路改良工事や補償費などに2億2423万円をそれぞれ計上する。

 一方、29年度からの大規模改修を予定していた習志野文化ホールは、施工内容を大幅に見直し、30年度予算案とともに提出する29年度補正案で2カ年総額2億7198万円に減額。一般会計以外では、4カ年継続事業の3カ年目を迎える第1給水場更新・第4給水場(仮称)建設事業には、26億8047万円(総額65億7702万円)を計上する。

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