複合文化施設に121億円 3カ年の継続費を設定(石巻市30年度予算案)

[2018/2/14 宮城版]
 石巻市は13日、30年度予算案を公表した。一般会計は1517億7000万円で、前年度比19.7%減。復旧・復興予算が初めて計上された24年度以降では最小規模となった。投資的経費は629億6439万円で、同23.1%減。主な建設事業では、複合文化施設の整備事業に、災害復旧分と合わせ、3カ年(30~32年度)で120億8500万円の継続費を組んだ。

 一般会計の内訳は、復旧・復興分が813億6493万円(同32.6%減)、通常分が704億0506万円(同3.0%増)。復旧・復興事業の進捗により、復興公営住宅整備事業や防災集団移転促進事業などが大幅な減額となる一方で、通常分の蛇田支所等複合施設建設事業や、教育施設改修事業などが増加した。

 投資的経費の内訳は、補助事業が416億3566万円(同32.9%減)、単独事業が56億2366万円(同10.9%増)、災害復旧事業が143億0838万円(同6.3%増)で、残りが国営事業や県営事業の負担金。

 複合文化施設の継続費は、内訳を見ると、整備事業が30年度分で4億4597万円、31年度分で31億4921万円、32年度分で32億7558万円。災害復旧費は、30年度分が3億4045万円、31年度分が24億7106万円、32年度分が24億0271万円。

 このうち30年度分は、工事費に7億7242万円、工事監理業務委託費に1400万円、運営管理計画策定支援業務委託費に745万円を充てるなどした。

 同施設は、開成1-8他の石巻トゥモロービジネスタウン内に新築する。敷地面積は約2.2ha。建物はRC+SRC+S造3階建て延べ約1万3200平方mの規模。博物館エリア、大ホール、小ホール、楽屋、生涯学習エリアなどを設ける。駐車場は常時と臨時用で計296台分、駐輪場は100台分を確保する。

 建設スケジュールは、7月末~8月に新築工事を入札発注し、市議会9月定例会で工事請負契約の承認を得て着工、32年度末の完成を目指す。新築の基本設計・実施設計は、建物本体を藤本壮介建築設計事務所(東京都新宿区)、展示工事を乃村工藝社(本社・東京都港区)が作成する。

 継続費はこのほか、ささえあいセンターの建設事業に21億2000万円、蛇田支所等複合施設の建設事業に2億8940万円、蛇田公民館の建設事業に9億7400万円、おしかホエールランドの災害復旧事業に8億3000万円、鮎川地区の観光施設整備事業に7億0930万円を組むなどした。期間はいずれも30~31年度の2カ年。

 継続費以外では、一般廃棄物最終処分場の建設事業に、基本計画策定業務委託費として3820万円を計上するとともに、31~32年度で限度額2710万円の債務負担を設定した。

 特別会計では、下水道事業特別会計で、公共下水道復興建設事業に352億1400万円、下水道施設災害復旧費に35億0600万円、公共下水道建設事業に21億6200万円を計上。復興建設事業は、雨水排水ポンプ場や雨水幹線の整備を進める。 

 予算案は14日開会の市議会2月定例会に提出する。
20180214sen

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