建て替えへ基本計画 策定支援業務のプロポ公告(さんむ医療センター)
[2018/2/8 千葉版]
地方独立行政法人さんむ医療センターは7日、建て替えに向けた基本計画の策定支援業務を委託するため、公募型プロポーザルの実施を公告した。参加表明を27日、企画提案書を3月15日までそれぞれ受け付けた上で、同23日のプレゼンテーション、28日の選定結果通知を予定している。履行期間は31年1月末までとし、提案上限額には1600万円(税込み)を設定している。先に策定された基本構想では、35年度以降の開院が掲げられている。
プロポーザルの参加資格は、同センターの入札参加者名簿に委託業種で登載があり(参加表明書提出時に申請可)、20年度以降に公立または公的病院の整備に関する基本構想または基本計画の策定を元請けした実績などを求めている。
提案に当たっては、基本構想に記載する新病院整備に当たっての基本的な考え方の実現に伴う課題のほか、効率的な業務実施のための工程や現場の意見集約方法、新病院の病床数や診療機能の考え方、建設費の縮減と工期短縮を図る効率的な整備手法、現状かつ新病院完成後の安定的な病院運営維持の方策などを盛り込むよう求めている。
業務では、現状の課題や敷地選定に向けた基礎調査に始まり、新病院の基本方針案の策定、部門別運用計画案の策定に加え、建物の構造.規模や配置、医療機器の導入計画と費用の概算、各部門の配置.構成と設備計画など新病院の施設.設備計画案の策定、整備手法の検討と事業スケジュール、全ての概算事業費の算出といった事業計画案の策定を進める。
東日本税理士法人(東京都新宿区)が策定支援業務を担当した基本構想では、新病院の病床数として230床前後(現状は247床)の維持を想定するとともに、概算事業費に98億6000万円を試算。建設に当たっては、整備理念と基本方針をもとに、現有施設を活用した施設整備と移転新築を比較検討し、病院の継続性を考慮し、市民にとって利用しやすい病院建設を目指し、限りある予算の中で機能的で使いやすい病院建設を実現することが掲げられている。
整備手法は、一般的なものとして挙げられている従来方式やDB方式、ECI方式の中から、新病院の設計と工事に当たり、効率性と利便性、高い機能を持ち、工期の短縮やコスト削減できる方法を検討すべきとした。
230床の病床数の内訳は、一般120床、地域包括ケア50床、回復期リハビリテーション40床、緩和ケア20床。診療科目は18科とした。
事業費の内訳についてはまた、土地購入費(2万平方m)2億円のほか、解体工事費6億円、建設工事費(病院本体)63億9400万円、その他工事費5億3800万円、設計.監理.調査.測量料5億2800万円、医療機器や什器、システムなど15億円、開院準備費1億円をそれぞれ試算するなどしている。
山武市成東167に位置する既存の病院は昭和44年度の完成で、老朽化も著しく、これまでにも建て替えに関して検討が進められていた。
現在の敷地は2万4627.16平方mで、既存の建物規模については次の通り。▽棟名=構造.規模(建築面積)──の順。
▽北棟=5階建て延べ7678.37平方m(2176.38平方m)
▽中棟=3階建て延べ2784.96平方m(1339.68平方m)
▽南棟=6階建て延べ5930.38平方m(1219.82平方m)
▽カルテ庫棟=3階建て延べ237.42平方m(79.14平方m)
▽MRI棟=平屋建て延べ121.38平方m
▽中央物流センター棟=2階建て延べ85.70平方m(42.85平方m)