工事30件、業務7件公告 復興祈念公園造成第1弾 緑地広場など3カ所着手(宮城県出納局)

[2018/2/6 宮城版]
 宮城県出納局は2月5日、工事30件と業務委託7件の一般競争入札を公告した。東部土木事務所が所管する工事では、石巻南浜津波復興祈念公園(石巻市)の整備について、宮城県が担当するエリアの造成工事第1弾を発注する。2カ所に緑地広場を整備するほか、防災築山の盛土に先駆けて地盤改良などを実施する。単体企業または復興JVを対象に、19日まで入札参加を受け付ける。

 東部土木事務所が公告したのは「石巻南浜津波復興祈念公園造成工事」。発注業種・等級は「土木一式工事SかA等級」。入札の参加対象は、単体企業は県内に事業所があることが条件。復興JVについては、代表者は県内に本社があること。構成員は東北6県か北海道に本社があることが条件となっている。

 入札のスケジュールは、入札参加申請書などの書類提出が19日まで。設計図書の閲覧・貸し出しが20日まで。入札書は電子入札システムにより、20、21日に受け付ける。特別簡易型(実績重視型)の総合評価方式を適用し、22日に開札する。予定価格は1億3980万円。

 石巻南浜津波復興祈念公園は甚大な津波被害を受けた石巻市南浜地区の土地約38.8haを活用し、国、県、石巻市が工区を分担して鎮魂と震災の教訓を伝承する場所を整備する。敷地のうち、主に南東側の約22.2haを県と国土交通省が担当。北西側の約16.6haを石巻市が担当する。国交省と石巻市は、昨年3月から先行して造成工事を進めている。

 南東側のエリアのうち、国交省は「追悼の広場」と「中核的施設」を整備する約10haを整備する。県の担当分は残りの約12.2ha。主に池や防災築山、駐車場の整備と、クロマツを再生させるための緑地などを整備する。

 国、石巻市の工事着手から約1年。満を持して発注する造成工事第1弾では、追悼の広場より西側に緑地広場(1工区)、旧門脇小学校に近い敷地北側に緑地広場(2工区)を整備する。また、追悼の広場より東側で、防災築山整備に向けた地盤改良を行う。

 1工区では延長457mの排水構造物を設置し、3600立方mの土を持って緑地を形成。園路も整備する。北側の通用門に接する2工区では7800立方mの土を持って緑地を形成し、130m分の排水構造物も設置する。

 築山の整備では施工場所が湿地帯だったため、本工事では施工場所の南側半分4400平方mを対象に土を掘削し、代わりに砂礫(れき)などを埋め戻す。ふとんかご工の延長は125m。残る北側の地盤改良は30年度に発注し、それを経て海抜10mの築山整備を行う。

 工期は県議会の議決を経て、12月21日まで延長される見込み。実施設計業務はドーコン(東北支店・仙台市青葉区)・愛植物設計事務所(東京都千代田区)JVが担当した。県は31年度末までの完成を目指し、今後は池の掘削や駐車場の整備など、段階的に工事を発注していく考え。

石巻南浜津波復興祈念公園造成工事で施工する3カ所の位置(PDF)

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