投資的経費が3.7%増 道路・街路事業に110億円(気仙沼市30年度予算案)
[2018/2/3 宮城版]
30年度予算は、当初段階の額を過年度予算と比較すると、大震災以降の24年度からでは6番目の規模。一般会計の震災復興関係は約558億円で前年度比4.5%減、通常予算が約297億円で同1.7%増。投資的経費のうち、災害復旧費は111億1609万円で同20.4%増となった。
投資的経費の増額要因の一つである区画整理事業は、鹿折地区と南気仙沼地区を対象に、移転補償費や盛土工事費、道路整備費などを追加計上した。24年度に事業着手しており、31年度までかけて街区再編や地盤かさ上げを進める。測量から施工までを一括し、清水・西松・奥村・パスコ・アジア航測JVがマネジメントしている。
道路整備事業は約26億円で、岩尻縦貫線など14路線と橋りょう7橋の改良工事費などに充てる。街路整備事業は約84億円で、魚市場中谷地線など8路線の改良工事費などを確保する。
継続事業ではこのほか、18漁港の防潮堤を整備する海岸保全施設整備事業に約33億円、漁業集落防災機能強化事業に約25億円、朝日町地区の造船・漁業用燃油施設整備事業に約13億円、道路災害復旧事業に約8億円、河川災害復旧事業に約7億円を計上した。
新規事業は、水産研修センター災害復旧事業に9937万円、本吉総合体育館のアリーナ床改修工事費に6900万円、大谷公民館の改修工事費に3540万円、新月公民館の新築整備事業に埋蔵文化財発掘調査費として911万円を盛り込むなどした。
これ以外では、店舗等快適化リフォーム促進事業に1000万円、結婚新生活支援補助金に950万円、空き家改修事業に500万円の補助金を予算化。いずれも建物の改修または取得を支援する事業で、菅原市長によると、復興が後半に入って建設物件が減ってきたことに対する建設業者への手当ての意味合いも込められている。
30年度予算案の特別会計は公共下水道事業など9会計で計188億1928万円(同12.7%減)、企業会計は水道事業など3会計で計194億9649万円(同24.6%減)。これに一般会計を合わせた予算総額は1237億9385万円(同7.2%減)となった。