建築行政マネジメント計画 3項目で目標クリア(千葉県建築指導課)
[2018/1/30 千葉版]
千葉県土整備部建築指導課は29日、県特定行政庁連絡協議会が27年7月に策定した「建築行政マネジメント計画」(第2次)の、28年度における目標の達成状況を明らかにした。「建築確認申請審査日数」と「業務報告率」、「定期報告率」の3つの項目で目標値をクリアしたものの「実完了検査率」の項目では目標を下回った。県ではさらなる完了検査制度の普及・啓発とともに、引き続き全項目での目標達成に向けて円滑・適確な建築行政の執行に努めていくとしている。
県が所掌する範囲について、計画の達成目標と状況をみると、建築確認申請審査日数については、建築基準法第6条第4号建築物(木造2階建ての住宅程度)で、目標値の7日に対し、28年度は6.2日となり目標を達成した。同項目については26年度こそ7.3日となったものの、27年度は5.2日となり、2年連続で目標値をクリアした。
同建築物を除く、建築基準法第6条第1~3号建築物については、目標値の35日に対して19.8日を達成した。同項目でも26年度が20.8日、27年度が20.1日と年々日数の短縮が図られている。
続けて、建築士事務所による業務報告書の提出率(業務報告率)は、目標を80%としていたが、28年度は82.7%を達成。26年度が81.4%、27年度が83.0%で、各年度で目標を達成した。
特定建築物の所有者による定期報告書の報告率(定期報告率)は28年度、78.5%となり、目標とした60%を上回った。26年度、27年度ともに69.6%だった数字を大きく上回ったのは、建築基準法の改正で対象範囲の変更があったためとしている。
これらに対し、建築基準法に基づき完了検査を受検する割合を示す「実完了報告率」は、28年度が81.7%で、目標とした100%を下回った。
県特定行政庁連絡協議会は、県と県内の特定行政庁13市、限定特定行政庁8市で構成。県建築行政マネジメント計画(第2次)の目的は、建築物の安全性の確保と、建築規制制度の適切な運用、建築確認審査の円滑化で、27~31年度の5カ年を計画期間とする。
主な施策として、講習会の開催やデータベースの管理など、建築行政に伴う体制整備や、中間・完了検査の周知など法制度の普及・啓発、建築パトロールや報告書提出の督促など、法制度の実効性の確保に取り組んでいるという。