次期ごみ処理施設 DBO方式で一般競争 予定価格は234億円(千葉県四街道市)

[2018/1/20 千葉版]
 千葉県四街道市廃棄物対策課は19日、次期ごみ処理施設の整備・運営事業者を選定する総合評価一般競争入札を公告した。DBO方式で、日量80t規模のエネルギー回収型廃棄物処理施設のほか、マテリアルリサイクル推進施設などを整備する計画。予定価格は234億8071万2000円(税込み)。2月23日まで入札参加資格審査書類を受け付け、7月下旬に開札し、落札者を決定する予定だ。発注支援業務はエックス都市研究所・環境技研コンサルタント共同提案体(JV)が担当している。

 事業名は「仮称・四街道市次期ごみ処理施設整備及び運営事業」。一般競争入札の参加要件は、複数企業で構成される企業グループとする。設計・建設業務または運営業務を行う企業のうち、運営事業者となる特別目的会社(SPC)に出資する企業(構成員)と、出資しない企業(協力会社)で構成する。構成員のみで構成することも可能だ。この構成員の中で、プラントの設計・建設と建築物などを設計する要件全てを満たす1者を代表企業とする。

 その要件としては、市の28・29年度入札資格者名簿に「清掃施設工事」で登載があり、同工事で特定建設業の許可を受け、経営事項審査結果の総合評定値が1000点以上であること。そのほか、▽発電設備を有し、施設規模が1日当たり80t以上で、炉構成が2炉以上▽連続運転式一般廃棄物焼却施設(ストーカ式焼却方式に限る)──をDBO方式で元請けした施設の竣工実績が1件以上あることなどを求めている。

 2月上旬に現場説明会を開く。2月23日まで入札参加資格審査書類を受け付ける。6月11日まで入札書と事業提案書を受け付け、7月下旬に落札者を決定する。その後、基本協定を締結し、市議会での議決を経て、本契約となる運びだ。

 建設予定地は吉岡677番1他の約5・45haのうち、附帯施設用地や市道を除いた用地。都市計画区域内で、市街化調整区域。今後、都市施設として都市計画決定する予定だ。建ぺい率60%、容積率200%となっている。

 エネルギー回収型廃棄物処理施設は、処理方式に全連続燃焼ストーカ式を採用。施設規模は1日当たり80t(40t×2炉)で、発電設備も設置する。対象処理物は、可燃ごみ、粗大ごみ、可燃残さ、災害廃棄物などとなっている。

 併設するマテリアルリサイクル推進施設は、粗大ごみ処理施設のほかプラスチック処理施設とストックヤードで構成。粗大ごみは1日当たり3・9t、プラスチックは同8tを破砕などで処理する。ストックヤードの容量は約110m3を想定している。

 このほか関連施設として、管理棟や計量棟、洗車場、駐車場、構内道路、構内排水設備、植栽、門扉などを整備していく。設計・建設期間は33年9月30日まで、運営業務期間は33年10月1日から53年9月30日までの20年間としている。

 市ではこれまでに、平成4年に稼働した既存のクリーンセンター(山梨2002)について、地元のみそら地区自治会が操業延長を認めないとしたため、補償に関して協議する交渉会を進める一方、次期ごみ処理施設用地として確保していた吉岡区に整備を打診。吉岡区が応じたことから基本合意書を締結した上で、地域振興策などを含めた施設の整備に向けた協議を進めてきた。

 並行して市では、処理施設に附帯させる施設について29年8月、基本構想策定業務を国際航業(東京都千代田区)に委託。地元意向調査に加え、事業化に向けたスケジュールの検討や概算事業費の算出、市民会議の開催支援を進めている。

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