国府台公園を再整備 基本設計、来月公告へ(千葉県市川市)
[2018/1/11 千葉版]
千葉県市川市スポーツ課は、国府台公園(国府台1-6)の再整備に向けた基本設計業務を、2月にも公告予定の入札で委託する。年度内にも契約して年度をまたいで業務を進め、今夏をめどにパブリックコメントを実施し、内容をまとめる考え。再整備では周辺の用地を取得して拡張し、その一部にテニスコートを新設するとともに、駐車場や緑地の整備など公園自体のリニューアルも図る考え。29年12月の補正予算では、基本設計の委託料5500万円を確保しており、入札は一般競争入札になる見通しだ。
市が拡張用地として取得を図っているのは、国府台公園に隣接している千葉商科大学(国府台1-3-1)と、同じく隣接する国立国際医療研究センター国府台病院がそれぞれ保有している用地。
同大学ではその用地約3700平方mをアーチェリー場として利用しており、市はその一部と、同大学の隣接地に旧育英会館跡地で市有地のさら地約2300平方mの等価交換を目指している。
加えて市は、国府台病院の敷地内に約2500平方mの土地を保有しており、同病院が持つ隣接地の取得に向け交渉している。これらの手続きと並行し基本設計では、整備するテニスコートの面数などその規模に加え、改修内容を検討して案として公表、意見を公募した上で成案させる方針だ。
国府台公園は、1周400mのトラックを持つ陸上競技場や、夜間照明付きの野球場、柔・剣道場やトレーニング室、会議室を備えた市民体育館(2館)、9面の軟・硬式テニスコートなどが配置されているなど、市のスポーツセンターとして機能しているが、このうちテニスコートについては、6面を昨年7月末で閉鎖。残る3面も今年度内に閉鎖される。
国府台を中心とする地区にテニスコートがなくなってしまうため市は当初、同公園の至近に位置する里見公園分園(国府台2-1)内に、代替としてテニスコート2面の整備を計画。29年度の当初予算で実施設計の委託料と整備工事費をそれぞれ確保していた。
同園は大きなサクラが数多く植えられているなど、これまで花見の名所としても知られていたが、コートの整備に当たりサクラの一部を伐採することが分かったため、地元の住民らが反発。市は整備を保留して検討、隣接地を取得して代替地とすることを決め、昨年10月の記者会見で当時の大久保博市長が撤回していた。
市は26年度に策定した「北東部スポーツタウン基本構想」に基づき、12面のテニスコートを持つ「J:COM北市川スポーツパーク」の整備に28年度から着手、29年7月に開園させた。
また、老朽化している公共スポーツ施設を数多く抱える同市は、29~38年度の10カ年を期間とする「第2期のスポーツ振興基本計画」の中で、基本目標の一つに「スポーツをする空間・場所の確保、充実」を掲げ、変化するニーズに対応し、新設や増設が必要な施設について、今後の整備方針を検討するとしていた。