[2018/1/6　宮城版]
　宮城県出納局は4日付で、第4四半期の発注予定を公表した。すでに入札公告した案件を含め、1日時点で工事201件と業務委託84件を発注する方針。岩沼市～柴田郡村田町間に敷設している送水連絡管に関し、企業局は「仮称・長岡制御室築造工事」と「仮称・東足立制御室築造工事」を発注する。大規模な地盤改良を伴う長岡制御室の工事は、概算工事規模が5億円を超える見込みだ。

　県が更新した発注予定によると、工事案件は201件で28年度同期比41.1％減(140件減)。このうち、本庁発注分は32件。本年度はすでにWTO案件の入札公告は終了しているが、高度II型を適用している「町道女川出島線出島架橋本体工事」のみ、近々、開札日や予定価格などが追加公告される見込み。

　部局別の発注件数を見ると、最も多いのは土木部の109件(本庁22件＋出先機関87件)で全体の54％を占めている。次いで農林水産部の69件(出先機関のみ)。このほか、警察本部が10件(本庁のみ)、企業局が6件(本庁のみ)を発注する。

　企業局は現在、南部山浄水場(白石市福岡長袋南部山7-1)から水を送水する高区系、低区系の管路をループ化するため、岩沼市～村田町間の13.1kmに送水連絡管を敷設している。連絡管の法線上には、流量計や圧力計など水道施設を設置する制御室を2カ所に整備する。

　一つ目は岩沼市長岡地区に「長岡制御室」を、二つ目は村田町大字足立地区に「東足立制御室」を整備する方針。これら制御室について、第4四半期に工事2件の一般競争入札を公告する。工種はともに土木一式工事。

　制御室の工事では主に地下構造物を築造し、敷設している送水連絡管と既設管路を連結する。長岡制御室の工事では軟弱地盤での施工が強いられるため、概算工事規模は5億～24億7000万円が見込まれる。工期は約15カ月。

　一方、東足立制御室は概算工事規模が1億～5億円、工期が15カ月ほどを見込んでいる。

　石巻南浜津波復興祈念公園(石巻市)の整備に関し、東部土木事務所は「石巻南浜津波復興祈念公園造成工事」を追加した。同公園造成の初弾として、3月までに一般競争入札を公告する。同公園は国、県、石巻市が工区を分担し、石巻市南浜地区の敷地約38.8haに震災の記憶を伝承する公園を整備しているもの。国と石巻市は昨年3月から工事に着手している。

　県は敷地のうち、主に南東側の約22.2haを担当。池や防災築山、クロマツ林の造林、駐車場などを整備する。工種は土木一式工事。工期は約6カ月を見込み、概算工事規模は1億～5億円を試算している。

　県立学校の体育館の建て替えでは、土木部営繕課が「岩ケ崎高屋内運動場新築工事」と「小牛田高等学園屋内運動場新築工事」の一般競争入札を公告する。工種はともに建築一式工事。

　岩ケ崎高校(栗原市)ではS造平屋1460平方ｍの体育館を新築する。工期は約10カ月、概算工事規模は2億～5億円を試算。一方、小牛田高等学園(美里町)ではS造平屋734平方ｍの体育館を新築する。工期は約10カ月、概算工事規模2億～5億円を見込む。

　両工事に関連し、電気工事と機械工事がそれぞれ発注される予定。土木部設備課が入札を所管する。

　このほか、赤井江遊水地(岩沼市)の洪水対策に関し、仙台土木事務所は「五間堀川赤井江遊水地越流堤工事」の一般競争入札を公告する。同遊水地と五間堀川との合流地点に、延長70mの越流堤を建設するもの。工期は約16カ月、概算工事規模1億～5億円を見込んでいる。