勾当台地区で意見一致 第1回本庁舎建替え検討委(仙台市)

[2017/12/23 宮城版]
 仙台市は21日、市役所本庁舎の建て替えに向け、基本構想検討員会(委員長・増田聡東北大学院教授)の初会合を開催した。委員10人が現地改築案などをたたき台に新庁舎の建設場所について意見を交わしし、勾当台地区に建て替える意見で一致した。市は30年5月の中間案に場所や配置案す。

 同委員会は、建て替えの基本構想を策定するため、11月28日に設置。委員は防災、環境、福祉、まちづくり、建築分野の有識者10人で構成する。委員会は、30年8月の基本構想策定まで計5回開催し、コンセプトや建て替えの場所、機能・規模などを議論する。

郡市長

郡市長

 郡市長は「宮城県沖地震を想定した耐震補強を実施し東日本大震災は耐えたが、老朽化と庁舎分散と課題は多い。市民の暮らしを支える本庁舎の建て替えに力を貸してほしい」とあいさつした。

 初会合では、立地場所やコンセプトを中心に議論した。場所は市が▽勾当台地区▽ほかの地区▽現庁舎の敷地内▽市民広場か勾当台公園──の4つのたたき台を示した。委員は、国や県の庁舎と近接する勾当台地区に建て替えることで意見がまとまった。

 主な意見には「勾当台以外に考えられない」「移転する場合、災害時対応をどうカバーできるのか疑問だ」「敷地内に限定せず、定禅寺通と市民広場と市役所をどうつなぎ、どう相乗効果をもたせるかも視野に入れるべき」などの意見があった。

 市は、配置やスケジュールなどを議題にする第3回会合で、市民広場などの活用案を提示する見通し。今後は、立地場所の絞り込みや新庁舎のコンセプト、スケジュールなどの議論を進める。次回会合は30年1月下旬に開催し、新庁舎の規模や付加機能について議論する。

 市は28年度、庁内の検討組織の議論で「現地建て替えが望ましい」と判断している。

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