町有地活用に応募7件 志津川低地部 店舗や事務所など(南三陸町)
[2017/12/22 宮城版]
本吉郡南三陸町は、志津川低地部の町有地38カ所を分譲するため、事業者を募集したところ、7カ所に応募が寄せられた。このうち2カ所は店舗、残り5カ所は事務所や駐車場、資材置場などの利用を希望している。この7カ所は審査会で適正を判断した後、来月末~2月に事業地を決定する。残る31カ所の分譲に向けては、年度内に2次募集をかける意向だ。
今回の応募は1次募集で20日に締め切った。申し込みがあった店舗は、1カ所が理容室、もう1カ所がカフェ兼事務所の立地を計画している。応募があった全7件のうち、2件は希望区画が重複しているため、審査会で分譲方法を決める。
志津川低地部の町有地は、土地区画整理事業の換地で生み出した。各区画は点在しており、38カ所を合わせた対象面積が約4.5haに及ぶ。多くは民地などに隣接しており、1カ所が2つの区画で構成されている土地もある。1カ所当たりの面積は最大が9836平方m、最小が106平方m。
いずれも震災津波で被災した土地のため、住宅を建てることができない。町は商業店舗や事務所などに活用してもらう目的で、土地を分譲か賃貸、または交換することにした。
対象地は現在、区画整理事業で造成中。分譲と交換の手続きは、31年3月予定の換地処分後となる。分譲や交換の決定を受けた後から、手続完了までの間は、対象となる町有地を賃貸することができる。分譲などを希望する場合は、手続き完了後1年以内に事業を開始することなどが条件となる。
志津川の高台にアパートが立地
同町は、防災集団移転促進事業や津波復興拠点整備事業で造成した住宅地の空き区画について、居住者を募集している。このうち、志津川中央地区と志津川東地区の3カ所6区画には、3事業者がそれぞれアパートや従業員宿舎の建設を申し込んでいる。
町がアパートや宿舎用に用意したのは、志津川中央と志津川東にそれぞれ2区画ワンセットで計2カ所ずつ。1カ所当たりの面積は約660平方m。志津川東の1カ所を除く3カ所は、事業者からの立地申し込みが寄せられた。
残る志津川東の1カ所は、他の空き区画と同様、戸建て住宅用地として2次募集を行い、15日で締め切った。この結果、募集対象の町内69区画に対し、5区画への居住申し込みが寄せられた。地区別の内訳は、志津川が1区画、歌津が4区画。この5区画は抽選などを経て年度内に居住者を決定する。