幕張新駅 概略設計で事業費縮減(千葉県企業土地管理局)

[2017/12/19 千葉版]
 千葉県企業土地管理局の加藤岡正局長は、18日に開かれた県議会の商工労働企業常任委員会で、幕張新都心拡大地区への新駅設置に向けた取り組み状況を説明した。今年1月に公表された基本調査で、概算事業費に駅舎と自由通路を合わせて約180億円が見込まれたことに対し、東日本旅客鉄道(JR東日本)が概略設計の中で事業費縮減の検討が可能だと説明したことを明かしたほか、費用負担のあり方についても、提案内容を説明した。

 新駅については、先に県企業庁(現在の県企業土地管理局)と千葉市、習志野市、イオンモールの4者で幕張新都心拡大地区新駅設置調査会を設置し、28年5~12月の期間でJR東日本に委託し、新駅と自由通路の整備計画を検討するための基本調査を実施していた。

 概算事業費180億円の内訳は、新駅に約130億円、自由通路に約50億円で、このうち自由通路については、千葉市が駅舎と同時期の整備は行わず、将来の課題にしたいと説明したという。

 千葉市からはさらに、駅舎整備に伴う事業費の負担割合を協議するため、地元企業が2分の1、残りの2分の1をJR東日本と千葉市、県企業土地管理局で6分の1ずつを負担することを千葉市が提案しているとした。

 常任委で加藤岡局長は、新駅の設置が幕張新都心の交通利便性の向上や活性化につながると考えているとし「幕張新都心の開発事業者である同局としても事業費の縮減を図るとともに、千葉市から示された負担案についても関係者と協議していきたい」とした。

 新駅については、基本調査時に併せて示された28年1月~285月の測量・地質調査によると、新駅計画に伴う設計と施工上必要となる地盤情報の調査などを実施し、新駅設置には支障がない地盤であることが確認されている。

 今年1月の基本調査の結果は次の通り。
〈新駅の概要〉
▽位置=千葉市美浜区浜田2丁目(海浜幕張駅と新習志野駅のほぼ中間)
▽駅舎=線路南側(海側)に設置
▽ホーム=全長約210m。線路間に2階層(下りホーム1階、上りホーム2階)。エスカレーター2基、エレベーター1基
〈自由通路の概要〉
▽位置=駅舎とは分離し、新駅東側(蘇我方面)に設置
▽延長、幅員等=全長約150m、幅員約4m、屋根および壁付き、エレベーター2基
〈概算事業費〉
▽約180億円=[1]新駅:約130億円[2]自由通路:約50億円
〈概算工期〉
▽新駅=約6年[1]設計・事業認可等:2年半[2]駅舎・ホーム工事:3年半
▽自由通路=約7年[1]設計等:2年半[2]自由通路工事:4年半

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