北谷津用地の新清掃工場 DBO公告を来年4月(千葉市)

[2017/12/16 千葉版]
 千葉市環境局廃棄物施設課は15日、北谷津用地で計画している新清掃工場の整備・運営に当たり、PFI手法のうちDBO方式による実施を想定した実施方針を決定した。要求水準書案とともに18日に公表する。今後は30年4月の入札公告と同12月の落札者決定、31年3月の事業契約締結と33年4月の工事着手と進める予定で、38年4月の新工場供用を目指す。

 実施方針と要求水準書案の公表は、PFI法の規定に基づくもの。実施方針では事業の概要を、要求水準書案では事業者が設計・施工の一括発注と、運営・維持管理の一括発注を包括して発注するDBO方式による実施に当たって要求する仕様やサービス水準をそれぞれ示すもの。

 建設予定地は若葉区北谷津町347で、事業区域面積は3万6457平方m。これまでに環境影響評価(アセス)に伴って公表された計画段階環境配慮書による施設計画によると、建物・建築物等に約1万0500平方m、緑地に約9600平方m、道路(エントランス含む)に約6600平方m、駐車場に約3400平方m、池に約1600平方mを配分。このうち建物は延べ約2万3500平方m、建屋高さ約43m、煙突高さ130mを見込んでいる。

 工事計画をみると、既存施設の解体工事を33年度から2カ年で進めるのに並行し、34年度には土木工事に着手。併せて同年度内には基礎・杭工事もスタートさせ、建築工事やプラント工事も順次着工。37年度には外構工事、植栽工事と試運転を経て、38年度の稼働を見込む。事業期間は57年度まで。

 新清掃工場は処理能力に1日585t(195t×3炉)、焼却方式にガス化溶融方式のシャフト炉式または流動床式の採用を想定しており、DBO事業者の選定時に決定する。

 旧北谷津清掃工場は、昭和52年12月に稼働を開始。全連続燃焼式焼却炉(ストーカ式)で1日最大450t(150t×3炉)を処理していた。新清掃工場の整備には同工場の解体を含める。

 市の基本計画によるとごみ減量化の目標を達成した同市では、3カ所で稼働させていた清掃工場について「3用地2清掃工場運用体制」に移行させるため、まず北谷津清掃工場を29年3月末で廃止。平成8年稼働の北清掃工場(花見川区三角町727-1)は基幹整備で42年度末まで延命化する一方、平成14年稼働の新港清掃工場(美浜区新港226-1)は新工場稼働後の38年度から42年度までリニューアル整備を図ることにしている。

 実施方針の決定に先立ち市は、DBO支援業務を八千代エンジニヤリング(千葉事務所・千葉市中央区)に委託。整備に伴うアセス調査も同者に委託していた。

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