統合小設計で債務負担 公共施設再編は解体工事費(稲敷市補正案)

[2017/12/14 茨城版]
 稲敷市は開会中の定例市議会に、1億5228万円を追加して本年度の総額を217億6813万円とする一般会計補正予算案を提案している。主なものは、桜川地区統合小学校建設基本設計業務委託料として限度額1761万円(30年度)の債務負担行為を設定した。30年度中に実施設計までまとめたあと、31-32年度で工事を進め、33年4月の供用開始を目指す。

 統合するのは、桜川地区にある阿波小学校(5月1日現在の児童数86人)と浮島小学校(同72人)古渡小学校(同77人)の3小学校。現在は、古渡小学校の3年生と4年生が複式学級となっており、数年後には浮島小学校でも複式化せざるをえない状況となっているため、教育環境の改善などを目的に統合する。

 建設地は、古渡地区にある桜川総合運動公園の敷地内の一部を活用する。具体的には基本設計の中で決定するが、老朽化した体育館の跡地や多目的広場などを活用し、校舎棟と体育館、プール、グラウンドなどを整備する。校舎棟内には8クラス分の普通教室や特別教室などを設置し、延べ面積で約4000平方m程度を想定している。体育館は若干規定より広めにして、開放型にする計画だ。

 基本設計の委託業者は指名競争入札で発注される見通しで、30年7月ごろまでにまとめる。30年度の当初予算には基本・実施設計委託料を予算化し、基本設計完了後に実施設計に着手して30年度末までにまとめる。着工は31年6月議会後ごろとなる予定で、31-32年で工事を進め、32年4月の開校を目指す。

 また公共施設再編事業では、実施設計委託料274万円と解体工事費6855万円を計上した。新利根庁舎敷地内にある商工会所有の施設解体で設計をまとめ、30年度の解体工事に備える。また、池延設計事務所(稲敷市柴崎)で設計を策定している太田小学校の解体工事でアスベスト対策が必要となったため、当初計画から工事費を増額する。設計が終わり次第、着工する方針だ。

 この事業では本年度、東地区で現在施工中の分庁舎解体工事が終わり次第、外構工事を発注するほか、桜川地区でも分庁舎解体後に外構工事に着手する。また、桜川公民館や保健センターの解体工事にも着手する。新利根地区では、30年度に商工会施設を含めて庁舎などの解体工事を行い、市内の庁舎関係については30年度中に完了する予定となっている。

 このほかの事業では、江戸崎体育館維持管理費として設定していた総額3億0825万円の29-30年度継続費を皆減する。継続して工事を実施すると施設利用のできない期間が生じるため、単年ごとに工事を行うことにした。本年度はサブ体育館の空調整備などを実施しており、30年度は残りの照明関係などを整備する方針だ。

 民生費には、子育て支援事業費として施設改修工事費229万円を予算化し、子育て支援センターの入口部分を改修する。土木費では、新工業団地の整備に当たって国道408号に結ぶアクセス道路を整備するため、基本設計委託料600万円を計上した。教育費では、プール改修や雨漏り補修など小学校5校分の改修工事費に464万円、江戸崎総合運動公園ではトイレ整備に当たって敷地の境界確認などを行うため調査・測量委託料に275万円を予算化した。

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