工事21件、業務3件公告 塩釜港最西端に水門 防潮堤と一体整備(宮城県出納局)

[2017/12/12 宮城版]
 宮城県出納局は11日、工事21件と業務委託3件の一般競争入札を公告した。土木部港湾課が所管する工事では、「海岸通水門ほか工事」を再公告した。仙台塩釜港・塩釜港区の最も西側で、水門1基と防潮堤を一体的に建設する。土木一式工事S等級の単体企業または復興JVを対象に、30年1月5日まで入札参加を受け付ける。

 海岸通水門ほか工事は当初、11月27日に入札公告したが、総合評価方式の評価項目に錯誤があったため、県はいったん中止した。再公告では工事概要などに大きな変更点はない。予定価格は10億2470万3000円となり、44万2000円分引き上げられた。

 入札の参加対象は当初通り、県内に事業所がある単体企業か、県内本社企業を代表とする復興JV。発注業種・等級は「土木一式工事S等級」。参加者には入札保証金の納付も求める。

 入札のスケジュールは、入札参加申請書などの書類提出が年明け1月5日まで。設計図書の閲覧・貸し出しは同9日まで。入札書は電子入札システムにより、9、10日に受け付ける。標準型(施工計画型)の総合評価方式を適用し、11日に開札する。

 施工地は塩釜港区の最も西側に位置する塩竈市海岸通ほか。県はマリンゲート塩釜がある港町地区から西側の千賀の浦緑地を経由し、対岸の北浜地区にかけて海抜3.3mの防潮堤を建設している。港町地区側の防潮堤と北浜地区側の防潮堤は、JR仙石線の高架下となる千賀の浦緑地の前面でつながる。

 防潮堤がすり付く位置には新町川が注いでおり、河口部に水門を設置する。本工事では幅11.4mの水門を設置するとともに、水門の右岸側に港町防潮堤の最端部を、左岸側に北浜防潮堤の最端部を建設して塩釜港区の防潮堤整備を完了させる。

 水門の設置位置は地盤が弱いため、スラリー撹拌による地盤改良を行う。掘削し、安定材を注入する箇所は162カ所。鋼管杭34本(管径500~900mm)と鋼矢板125枚(SP-10H型)も打ち込む。水門は閉じた時にも一定量の水を放流できるよう、放流口を設ける。コンクリートの使用量は1122立方m。防潮堤は胸壁タイプとし、港町側に31m、北浜側に14.4m建設する。

 工期は32年3月27日まで。水門の修正設計と防潮堤の詳細設計業務は、エイト日本技術開発(東北支社・仙台市若林区)が担当した。

20171212sen

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