桟橋設計費を債務負担 宮戸地区に延長40m整備(東松島市)
[2017/12/6 宮城版]
東松島市は、一般会計12月補正予算案に、奥松島船舶離発着施設の測量調査設計費として限度額1342万5000円の債務負担を設定した。期間は29~30年度。船舶離発着施設は、宮戸地区の遊覧船乗り場に再整備する桟橋で、延長40m、幅員4mの規模を想定している。
宮戸地区には、松ケ島橋のたもと付近に桟橋が設けられていたが、震災津波で被災したため、宮戸地区復興再生多目的施設「セルコホームあおみな」の前面に場所を移して仮復旧した。今度は復興交付金を活用して本設復旧する。総事業費は1億3483万円を試算している。
新しい桟橋は、海底にくいを打ち、アルミ材などを使って整備することを想定。ただし、これから測量調査設計業務を委託して再整備の場所を特定するため、規模や構造が変わる可能性もある。
今後のスケジュールは、来年11月末までに同業務を完了させ、その後、県が現地に設けている工事の仮設ヤードを31年9月までに撤去してから、桟橋の本設復旧工事に着手する予定だ。
12月補正ではこのほか、漁業集落防災機能強化事業の調査測量設計業務委託費に6000万円、道路新設改良の工事費に1628万6000円、用地購入費に4億5954万円、防災盛土造成工事費に1000万円、地区サポートセンターと「東松島こどものみんなのいえ」の解体工事費に計2129万円、旧矢本歯科診療所の解体工事費に667万5000円、仮設店舗の解体工事費に619万6000円を計上した。
このうち、漁集事業の調査測量設計業務は、道路や水産関係用地を整備し終えた箇所の登記・分筆と、漁港電子台帳の作成などを行う。
債務負担行為では、東名・新東名線の避難道路整備工事に限度額2億2200万円、台前・亀岡線の避難道路整備工事に限度額1億2000万円、盛土材確保工事に限度額1億1915万円を設定した。期間はいずれも29~30年度。工事期間の変更などに伴う措置で、関連予算を減額している。
なお、一般会計は12月補正予算案で4516万円を減額し、総額を459億3290万円とする。予算案は7日開会の市議会12月定例会に提出する。
雨水管渠など
工事費5.6億円
同市の下水道事業特別会計12月補正予算案は、5億0482万円を追加し、総額を119億7875万円とする。下水道管渠等の工事費などを減額する一方で、雨水建設復興費の雨水管渠等工事費に5億6000万円を計上した。
今回予算措置した雨水管渠はボックスカルバートで、県道矢本門脇線の下に敷設する。起点は矢本蜂谷浦地区のゴルフ練習場付近で、終点が大曲調整池。敷設延長は1km以上ある。ボックスのサイズは最も大きい下流側で2m四方。今後に敷設工事を発注し、31年度ごろの完成を予定する。
同線は県が整備しており、用地買収の手続きが進んだことから、管渠の工事費を予算計上した。