黄金山道路が約40億円 涌谷に新設で概算事業費(県北部土木)
[2017/11/25 宮城版]
県北部土木事務所は、涌谷町涌谷字黄金山地区に黄金山道路の新設を計画しており、概略設計業務でルート案を検討した結果、本案の概算事業費が40億円前後になることを明らかにした。道路の計画延長は約4.1km。本年度は予備設計業務を委託し、本案での道路整備をさらに詳しく検討する。同業務は12月7日に指名競争入札を開札し、委託先を決める。地権者との用地交渉の結果などによっては、別のルート案に切り替える可能性もある。
黄金山道路は、国道346号のバイパス(BP)路線として整備する。昨年度は概略設計業務を八千代エンジニヤリング(東北支店・仙台市青葉区)に委託し、BPルートの3案を比較検討した。その結果、現道より西側にBP整備する案を本案に選んだ。
本案は、わくや万葉の里「天平ロマン館」の300mほど手前から国道346号の現道と枝分かれし、登米市方面に向かって西側に延長約4.1kmのBP路線を整備する計画。終点は旧小里小学校前の交差点付近。
現地は山林のため、切り盛りが必要となる。トンネルは設けない考え。道路幅員は全幅12mを確保する。内訳は車道が3.25m×2、歩道が片側に3.5m、残りが路肩。
概算事業費は、工事費や用地費を合わせた金額。BP道路を現道の東側に整備し、トンネルを設ける案も40億円前後で、金額的にはそれほど変わらなかった。もう一つの案はより現道に近いルートで、トンネルが必要としており、概算事業費が他の2案より20億円ほど跳ね上がる。
予備設計業務では、本案ルートの道路予備設計をまとめるほか、現地踏査や地権者確認を行い、買収が必要な用地面積を算出する。履行期間は30年3月30日まで。
涌谷字黄金山地区の国道346号は、カーブや縦断勾配がきつく、冬場の路面凍結などが問題となっている。特に縦断勾配の解消に向け、BP路線として黄金山道路の整備を計画。事業化の時期などは、まだ明らかになっていない。