競輪場再整備へ用地費 旧施設の除却で負担金も(千葉市補正)
[2017/11/25 千葉版]
千葉市の熊谷俊人市長は24日に会見を開き、28日に開会予定の市議会12月定例会に提出する議案を明らかにした。このうち一般会計補正予算案は、13億8126万円を追加して、総額を4440億7283万円とするもので、障害者総合支援事業に扶助費11億7187万円の計上が増額の主因。一般会計以外では、競輪事業特別会計で千葉競輪場の再整備に17億9800万円、公共用地取得事業特別会計で千葉公園体育館の再整備に15億8980万円のそれぞれ用地取得費を計上しているのが大きい。
千葉公園内にある競輪場について市は、工事費の全額負担による建て替えを申し入れた民間事業者(日本写真判定)の提案を受け入れ、国際規格となる1周250mの木製トラックを持ち、自転車競技以外の利用も見込める屋内型の多目的スポーツ施設として再整備する計画。S造地下1階地上4階建てのメーンスタンドをはじめとする既存の建物は、30年度以降の利用を中止し、追って解体して跡地に新たな競技場を建設する。
今回の補正案では、既存施設の除却に伴う負担金として、30~32年度を期間とする限度額15億2300万円の債務負担行為も設定する。新施設の供用は32年度を見込んでいる。
老朽化が指摘されている千葉公園体育館についてもまた、競輪場の跡地に新たな多目的スポーツ施設に隣接させて移転改築を図る計画。既存の施設はS造2階建て延べ3756平方mの構造・規模で、昭和47年10月の完成。建築後45年が経過しており、今年3月に策定された市の公共施設再配置推進指針(第1期)の中でも、耐用年数を10年余も経過した施設として紹介されている。耐震化はされていない。
新たな体育館は、同様に老朽化が進んでいる、市武道館(中央区末広2-11-24)の機能も取り込む考えで、既存施設より規模が大きくなる見通し。競輪場と合わせた用地取得は約3万0800平方mで計画しており、新体育館の供用開始は34年度の予定だ。
公共用地取得事業特別会計では体育館のほか、中央公園・通町公園連結強化事業でも用地取得費をメーンに6590万円を計上。両公園については、プロポーザルで選定されたライフ計画事務所(千葉支店・千葉市花見川区)が再整備計画をまとめており、千葉神社や千葉氏など「千葉らしさ」が感じられるよう、参道を感じさせる景観にすることなどが想定されている。
一般会計では、施工時期の平準化に向け、30年度に実施予定の道路工事27件と測量6件、設計6件を前倒しとするため限度額7億5000万円、また2件の下水道管渠改良工事を同1億3000万円でともに債務負担行為を設定する。
このほか建設関連では、寄付金を活用して公立保育所の総合遊具1基と滑り台1基、小学校のジャングルジム5基、公園のロープ遊具1基を更新するため、2000万円が計上されている。