工事6件の概要公表 雲雀野ふ頭で防潮堤2工事 27日に入札公告(宮城県出納局)
[2017/11/22 宮城版]
宮城県出納局は21日、石巻工業港の雲雀野ふ頭(石巻市雲雀野町)に新設する防潮堤の工事など、6件の工事について入札概要を公表した。6件とも27日に一般競争入札を公告する。雲雀野ふ頭の防潮堤工事では▽雲雀野地区防潮堤(その4)工事▽雲雀野地区防潮堤(その5)工事──の2件を発注し、同ふ頭に整備する約2200mの防潮堤整備を完了させる。
出納局が入札概要を公表した6件はすべて、防潮堤や水門、船揚場など港湾施設に関係する工事。発注業種・等級は「土木一式工事S等級」で、同業種に登録している単体企業または復興JVが入札の参加対象となる。入札方式はすべて、標準型(施工計画型)の総合評価方式を適用する一般競争入札。
6件のうち、雲雀野地区防潮堤の2工事と「海岸通水門ほか工事」は12月14日に開札する。「波路上漁港波路上防潮堤災害復旧ほか工事」と「波路上漁港廻堀護岸ほか災害復旧工事」、「気仙沼漁港潮見町防潮堤災害復旧ほか工事」の3件は、同21日に開札する。
石巻工業港(仙台塩釜港:石巻港区)の主要なふ頭である雲雀野ふ頭は、国際ターミナルの整備や工業用地確保を見据え、海岸を埋め立てて南側に突き出すように整備した。東日本大震災では大津波が港を襲ったため、県は同ふ頭の東側と南側の岸壁を対象に、逆L字型に防潮堤を新設することにした。防潮堤の全長は約2200m。海抜7.2mの高さで胸壁を設置する。
これまで工事3件が発注され、その1工事とその3工事を丸本組(石巻市)、その2工事を久我建設(同)が受注している。今回発注するその4工事とその5工事で、2200m分の工事発注は終わる見込み。
その4工事では、同ふ頭の南側岸壁を対象に延長480mを整備する。既設ケーソンの高さを増すため、コンクリート1万5025立方mを打設する。盛土量は2万3181立方mを見込む。地質が粘土質のため、地盤改良として割栗石3616立方mを土と置き換える。
その5工事では、同ふ頭の東側岸壁を対象に、胸壁529mを建設する。既設ケーソンへのコンクリート打設は2270立方mを予定。割栗石の置き換えは3158立方m。3万1888立方m分の掘削工と、2万1104立方m分の盛土工も行う。
県の発注予定によると、両工事とも工期は約22カ月、概算工事規模5億~24億7000万円を試算している。