12月補正 台風被害に復旧事業費 発注平準化へ債務28億円(千葉県)
[2017/11/17 千葉版]
千葉県(森田健作知事)は16日に開いた会見で、29日に開会予定の県議会12月定例会に提出する補正予算案の概要を明らかにした。一般会計は既決額に12億4100万円を追加し、補正後の総額を1兆7391億0700万円とするもの。国庫支出金や県債を活用し、10月末に相次いで来襲し本県でも被害が出た台風21・22号への対応に伴う経費の計上が目立つほか、工事発注の平準化へ17事業に計28億円の債務負担行為を設定する。
今回の補正では、県土整備政策課と漁港課による公共施設災害復旧事業費として、補正額の大半を占める12億1200万円を計上。既決額と併せて同事業費を23億2700万円とする。
予定する事業内容は▽道路3000万円▽河川海岸7億8530万円▽港湾3億円▽公園6670万円▽漁港3000万円──。
これらのほか、農林水産業施設災害復旧事業として、被災した水産業協同組合らが所有する共同利用施設の復旧費として2650万円を助成する。
並行して、被災した農業者が農業災害対策資金(再生産に必要な資金または施設の復旧資金)を借り入れるに当たり、支払いが必要な保証料を農業者の負担とならないよう、市町村と協調して助成するため、36年度までの債務負担行為として設定した中から200万円を計上する。
新規の計上以外では、年度内に完了見込みのない事業について、適正な工期確保のため、一般会計では農林水産部の経営体育成基盤整備事業など7事業(6億6595万円)、県土整備部では社会資本整備総合交付金事業など36事業(94億8587万円)をメーンに、計101億5820万円を繰越明許に設定する。
特別会計でも、港湾整備事業特別会計で港湾整備事業の1億6900万円、流域下水道事業で印旛沼流域下水道事業建設費(補助事業)ほか1事業の5億5800万円、土地区画整理事業特別会計で運動公園周辺地区社会資本整備総合交付金事業ほか13事業の35億6352万円をそれぞれ繰越明許とする。
債務負担行為については、県発注工事量の平準化を図ることを目的に、舗装道路修繕事業や道路改良事業の一部、社会資本整備総合交付金事業などを主なものとして計27億9600万円について設定する。その内訳は次の通り。期間は全て29~30年度。カッコ内は限度額。
▽国道道路改築事業(6800万円以内)
▽社会資本整備総合交付金事業(4億円以内)
▽社会資本総合交付金事業(住宅)(2900万円以内)
▽ふさのくに観光道路ネットワーク事業(広域連携)(4900万円以内)
▽県単道路改良事業(5億1000万円以内)
▽県単耐震橋りょう緊急架替事業(4300万円以内)
▽舗装道路修繕事業(11億円以内)
▽橋りょう修繕事業(2億1000万円以内)
▽災害防止事業(3500万円以内)
▽社会資本整備総合交付金事業(補助街路)(5000万円以内)
▽広域河川改修事業(8000万円以内)
▽河川維持事業(5000万円以内)
▽河川構造物緊急改築(800万円以内)
▽海岸整備事業(2600万円以内)
▽緊急急傾斜地崩壊対策事業(1000万円以内)
▽港湾維持事業(8000万円以内)
▽県単公園整備事業(4800万円以内)