2施設でサウンディング調査 新たな活用方法を検討へ(千葉県八千代市)

[2017/11/9]
 千葉県八千代市資産管理課は、市内に残る未利用の公共施設2カ所について、新たな利活用方法を調査、検討するため、民間事業者を対象とした「サウンディング型市場調査」を始める。貸し付けや売却などの有効活用を含め、土地や建物などを活用するアイデアを調査するもので、質疑と現地見学の申し込みを17日まで、調査への参加は20~27日にそれぞれ受け付け。12月4~28日にかけては、活用意向またはアイデアを持つ事業者と対話し、30年1月にはその実施結果の概要を公表するとしている。

 今回対象とする施設は、旧学校給食センター高津調理場(高津738-5ほか1筆)と、旧市営村上団地(村上1580-3ほか2筆)の2カ所。

 旧高津調理場は、昭和47年度に供用を開始。学校給食センター西八千代調理場に機能移転したことに伴い平成24年度末で廃止となっている。

 3207平方m(斜面119平方mを含む)の敷地に残されているのは、S造2階建て延べ852平方mの旧調理場と、S造平屋建て延べ63平方mの車庫。ともに耐震診断を実施していないため、耐震性能の有無は不明。都市計画による制限は、第一種中高層住居専用区域で、第2種高度地区(高さ31m)となっている。

 市では、活用条件に用途を定めないものの、都市計画法や建築基準法、その他関係法令などに適合し、地域と調和、さらに地域に貢献する取り組みを提案求めているといい、現時点では対象地全体について市による活用ではなく、売却または期間を定めた土地貸付による民間事業者の活用を前提とする一方、それ以外の提案も妨げないとしている。

 残る旧市営村上団地については、昭和40年度の建設で、耐用年限を経過して建物の老朽化が著しいことから、平成29年7月で廃止した。RC造平屋建て延べ504平方mの5棟があるが、今年度中に解体する予定だ。都市計画では準住居地域に指定され、敷地面積は2143平方m。

 市は今回の市場調査で、活用を検討する上で、実施主体となる意向のある民間事業者の「土地の活用可能性」を調査することで、活用方法の幅広い検討が可能となることのほか、民間事業者にとっては対話を通じ、自身のノウハウや創意工夫を一定程度、後の公募内容に反映される可能性があるとともに、事業者の公募段階で市の意図を十分に理解した事業の提案が可能になるという両面に期待を込めている。

 市ではこれまでに、両施設の扱いを検討してきたものの、現時点で活用予定がないこと、さらに市場性の有無や公募事業成立の有無の判断が難しいことから、さまざまな可能性を調査・把握する必要があるとし、サウンディング型市場調査の実施を決めた。

 市では「公共施設等総合管理計画」やその計画アクションプラン」に基づき、公共施設の全体最適化を推進する中で、未利用施設の有効活用と、新たな活用手法について調査・検討することを盛り込んでおり、今回の受け付けはその一環だとしている。

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