国府台公園の園地拡大 周辺用地取得し庭球場(千葉県市川市)

[2017/10/21 千葉版]
 千葉県市川市スポーツ課は、体育施設が数多く設けられている国府台公園(国府台1-6)について、周辺の用地を取得して拡張し、その一部にテニスコートを整備する考えであることを明らかにした。当初、同公園の至近に位置する里見公園分園(国府台2-1)内に2面を整備予定だった計画を、20日に開いた会見で大久保博市長が撤回。国府台公園への整備はその代替となるもので、市では今後、用地の取得に向けた手続きと並行し、整備する面数など改修計画の策定を進めていきたいとしている。

 国府台公園は、1周400mのトラックを持つ陸上競技場や、夜間照明付きの野球場、柔・剣道場やトレーニング室、会議室を備えた市民体育館(2館)、9面の軟・硬式テニスコートなどが配置されているなど、市のスポーツセンターとして機能しているが、このうちテニスコートについては、6面を今年7月末で閉鎖。残る3面も29年度中に閉鎖する方針で、跡地に不足が指摘されていた駐車場のほか、緑地など公園機能の回復整備を予定している。

 市は26年度に策定した「北東部スポーツタウン基本構想」に基づき、12面のテニスコートを持つ「J:COM北市川スポーツパーク」の整備に28年度から着手し、29年7月に開園させた。

 一方で国府台を中心とする地区にテニスコートがなくなってしまうため、市では里見公園分園に新規のテニスコートの整備を計画。29年度の当初予算で実施設計の委託料388万円と、整備工事費7553万円をそれぞれ確保していた。

 同園は大きなサクラが数多く植えられているなど、これまで花見の名所としても知られていたが、テニスコートの整備に当たり、サクラの一部を伐採する計画であったことが分かったため地元の住民らが反発。市は整備を保留して、代替案を検討していた。

 市が取得を目指しているのは、国府台公園に隣接している千葉商科大学(国府台1-3-1)と、同じく隣接する国立国際医療研究センター国府台病院(国府台1-7-1)がそれぞれ保有している用地。同大学ではその用地約3700平方mをアーチェリー場として利用しており、市はその一部の取得を計画している。

 一方で市は同大学の隣接地に旧育英会館が建っていたさら地約2300平方m、同病院の敷地内に約2500平方mの土地を保有しているといい、市は等価交換での用地取得に向け、それぞれ交渉中だとしている。

 老朽化している公共スポーツ施設を数多く抱える同市は、29~38年度の10カ年を期間とする「第2期のスポーツ振興基本計画」の中で、基本目標の一つに「スポーツをする空間・場所の確保、充実」を掲げ、変化するニーズに対応し、新設や増設が必要な施設について、今後の整備方針を検討するとしていた。

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