金生川で越水対策検討 二迫川合流部 栗原市栗駒の2.6km区間(県北部土木栗原)

[2017/10/20 宮城版]
 県北部土木事務所栗原地域事務所は、一級河川二迫川と金生川の合流部で、越水対策として堤防整備などを検討している。堤防整備は主に金生川が対象で、合流部から上流の延長2.6km区間にわたり、本年度に河道計画検討業務や測量業務を進め、どのような対策が必要かを見極める。来年度からは用地測量を進め、31年度以降に工事着手する見通し。

 金生川は、栗原市栗駒栗原上八千刈地区で二迫川の右岸側に合流している。合流部付近の河川幅は、二迫川が100m以上なのに対し、金生川が5m程度。金生川には堤防がほとんどなく、二迫川も計画堤防高までに整備されていないため、27年の関東・東北豪雨では河水が越水し、周囲の田んぼが水に浸った。

 合流部付近の二迫川は、高さ3m程度の土堤が築かれており、天端幅は広いところで3mあり舗装されている。一部区間は未舗装の場所もある。合流部から下流側では、堤防拡幅が少しずつ進められている。

 越水対策では、金生川の延長2.6km区間と、二迫川の金生川との擦り付け区間で堤防整備を検討しているほか、別に水門の設置なども考えている。合流部から上流側2.6km区間の金生川には、農業用の橋が2~3橋ほどかっており、こちらの架け替えなども検討する。

 河道計画検討業務は5日に指名競争入札を開札し、三井共同建設コンサルタント(東北支社・仙台市青葉区)が771万3000円で落札した。この業務で必要な対策を具体化する。履行期間は30年3月16日まで。

 測量業務については、12日に一般競争入札を開札しており、低入札調査中で、近く落札者を決定する。業務内容は、基準点測量、延長3.2kmの路線測量と河川測量、現地測量など。履行期間は30年2月28日まで。

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