優良建築4地区で7・6億円 住宅・店舗用ビル新築へ 19回復興交付金申請(石巻市)

[2017/10/13 宮城版]
 石巻市は19回復興交付金申請で、市事業14件と県事業2件に155億5089万円(事業費ベース)を求めた。市事業では、民間団体が進める優良建築物等整備事業(優建事業)で、4地区に計7億6318万円を要求。いずれの地区も複数の地権者が共同で分譲・賃貸住宅や商業施設が入る複合ビルを新築する。

 優建事業は19回申請で、中央2丁目4番南地区に約5億6300万円、中央2丁目3番地区A-1に約2600万円、立町一丁目3番地区に約6000万円、立町2丁目4番地区に約1億1300万円の事業費を求めた。

 中央2丁目4番南は、同地区商業地活性化協議会(近藤末雄会長)が分譲住宅・店舗ビルの新築を計画。RC造12階建て延べ6886平方mの複合ビルや、延べ1244平方mの立体駐車場・駐輪場、多目的広場などを整備する。年内には新築工事の一般競争入札を公告する見通し。19回申請では、30年度分の工事費を要求した。

 中央2丁目3番地区A-1は、同地区優良建築物等整備事業建設協議会(佐々木良三理事長)が、共同店舗・住宅等の複合ビルを建てる。建築規模はRC・木造6階建て延べ約1400平方mを構想している。19回申請では、29年度分の実施設計費と地盤調査費を求めた。

 立町一丁目3番地区は、同地区B地区優良建築物等整備事業建設協議会(遠藤正良理事長)が、共同店舗・住宅等の複合ビルを建てる。建築規模はRC・木造5階建て延べ約4800平方mを想定している。19回申請で、29年度分の実施設計費と地盤調査費を確保する。

 中央2丁目3番A-1と立町一丁目3番の2地区は昨年度、優建事業の一般業務代行者に、ふるさとのまちサポート(東京都港区)・まちづくりカンパニー・シープネットワーク(東京都文京区)JVを選んだ。同JVが事業計画を作成しており、今後に建築規模などが変わる可能性がある。

 立町2丁目4番地区については、優建事業の詳細が明らかになっていないが、市によると住宅・店舗用の複合ビルを建てるという。すでに新築の実施設計に着手しており、19回申請で既存施設の解体費と補償費を認めてもらう考え。

総合運動公園に
 備蓄倉庫を整備

 同市は、19回復興交付金申請で、都市防災推進事業に6454万円を盛り込んだ。同事業では、総合運動公園に総合拠点備蓄倉庫を建てるため、基本設計費を求めるとともに、震災で被災した地区集会施設の建設補助金を要求した。

 備蓄倉庫は、現段階でS造平屋400平方mの規模を構想。発電機や簡易トイレ、スコップ、ストーブ、毛布などの資機材と、食料を保管する。新築の総事業費は約2億円を試算している。

 備蓄倉庫の建設場所は総合運動公園の最も南側で、すでに遠藤興業(石巻市)の施工で造成が進められている。30年度で新築の実施設計を委託し、31年度の着工を目指す。

 19回申請ではこのほか、新門脇地区など3地区の土地区画整理事業に24億6090万円、石巻工業港運河線と渡波稲井線の道路事業に20億4595万円、防災緑地2号の工事費等に8億7550万円、上釜南部地区と下釜南部地区の下水道事業(汚水)に6億7352万円を求めるなどした。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.