2社でICT協議会設立 技術普及と人材育成 11日にドローン校、開所(大江設計・テクノシステム)
[2017/10/6 宮城版]
総合建設コンサルタントの大江設計(仙台市青葉区、高橋淳市代表取締役)と測量機器販売コンサルタントのテクノシステム(仙台市宮城野区、丹治宏夫代表取締役)はこのほど、「東日本ICT推進協議会」を設立した。建設現場へのICT(情報通信技術)普及と技術者養成を目的に、活動を行っていく。同協議会は白石市と連携協定を結び、ドローンの技術習得を担うスクールを運営していく。11日に白石市内でスクールの開校式を開く。
国土交通省が28年度から「i-Construction」(アイ・コンストラクション=i-Con)を推進し、建設現場では3DレーザースキャナやGNSS測量機、CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)など情報化施工に関する高度な技術の導入が進んでいる。
しかし、これらの技術導入には多額の費用がかかる上、技術を有効に活用するための知識、技術が欠かせない。今後、ICTの活用が工事や業務の受注条件として増えてくることが予想され、建設業界では技術者の養成が急務となっている。
同協議会はこの現状に素早く対応しようと、東日本を活動拠点にドローンをはじめとするICT技術の普及を推進。技術者の養成に努めていく。協議会の会長は、大江設計の高橋代表取締役が務める。
大江設計ではi-Conに関する業務の委託体制を整えるため、早期から3Dレーザースキャナやモービルマッピングシステムなどの最新機器を導入している。ICTの活用事例を得るために、白石市の協力のもと、公共建築物の3D計測を行った実績がある。
同協議会では、システムの開発メーカーとつながりの深いテクノシステムが最新機器の調達やコーディネートを担当。機器の操作や技術の応用にたける大江設計が、主に技術者養成を担っていく。
同協議会は白石市と7月27日に、ドローンの技術者養成に関する連携協定を結んだ。旧白石衛生センター(福岡八宮字弥治郎東40-63)を技術者養成の拠点とし、ドローンの操縦技術を習得する「i-Station」を開校する。11日に自治体関係者や建設関係者らが出席し、開校式を行う。
現時点でスクールには受講生がおらず、開校後に具体的な講座内容を示して受講者を募っていく。11日の開校式では、ドローンを活用しての3D計測の有用性や、受託する工事、業務にどのように生かせるかなどのデモンストレーションを行い、関係者らに最新技術を示す方針だ。