県営水道中期経営計画の評価 28年度は「概ね順調」(千葉県水道局)

[2017/10/4 千葉版]
 千葉県水道局は、28~32年度の5カ年を計画期間とする「県営水道事業中期経営計画」で、初年度となった28年度の実績と評価結果を明らかにした。事業の実績については「おおむね成果が出ている」と内部評価しており、計画全体もおおむね順調に進ちょくしているとし、外部評価でも「妥当」だとの評価を受けているとしている。

 中期経営計画では、基本目標として▽「強靭」な水道の構築▽「安全」な水の供給▽お客様からの「信頼」の確保──の3つを掲げており、この達成のため、さらに7つの主要施策、22の主な取り組みにそれぞれ指標を設けて、目標を明確化させている。これらは内部評価で「達成している」または「おおむね達成している」とした。

 28年度の事業費ベースにおける執行額は約415億円で、当初予算額約524億円に対する執行率は約79%となった。県ではその差額約109億円について、競争入札による入札減のほか、他事業者らからの工事依頼が想定より少なかったことや、他事業者が実施する工事の遅延などの影響で同局の工事に着手できなかったことを理由に挙げている。

 経営状況についてみると、有収率が良好な水準で推移していることから、事業全体の経営の健全性・効率性が維持され、これらにより28年度の計画全体の進ちょくは「おおむね成果が出ている」と内部評価を総括している。

 この内部評価は今年7月21日に実施。続けて、学識関係者ら5人の委員で組織する評価会議(座長・太田正作新学院大学名誉教授)が8月30日に外部評価を実施し、一部で「おおむね妥当である」と評価されたものがあるものの、総じて「妥当である」と評価された。

 評価結果のうち、基本目標の一つである「強靭な水道の構築」に向けた主要施策である▽安定給水の確保▽耐震化の推進▽危機管理体制の充実──の中で、浄・給水場設備の更新・整備に向けた取り組みは達成でき、このほかの浄・給水場施設の更新・整備、管路の更新・整備、浄・給水場施設の耐震化の推進、管路の耐震化の推進についても、おおむね達成しているとした。

 28年度は強靭な水道に向け、ちば野菊の里浄水場(第2期)施設整備事業が本体工に着手したほか、湾岸埋立地域の管路約26kmを含む約68kmの管路を更新・耐震化。応急用資機材を備蓄する幕張備蓄倉庫も整備されている。

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