幕張海浜公園 共用施設整備で組織作り 多事業者間で調整へ(千葉市)
[2017/9/22 千葉版]
千葉市都市局海辺活性化推進課は「パークマネジメント体制による大規模公園の再整備・運営に関する事業手法調査委託」についてのプロポーザルを公告した。具体的には、今後大規模な施設建設など再整備が計画されている、美浜区の県立幕張海浜公園のうち、海側に当たるD~Gブロックとその周辺約50haを対象に、公園を運営する「パークマネジメント」に当たる組織と事業の検討を実施するもの。参加の申し込みは26日まで受け付けている。
この業務は、日本サッカー協会(JFA)が同公園内に整備を計画している「JFAナショナルフットボールセンター」(仮称)と、JFAによる賑わいの創出に向けた集客施設(計画・構想施設)の新設に当たり、この実現のために課題となる同公園内の駐車場やバスロータリー、園路などの移設・改修に加え、その後の管理・運営を適切に実施するため、千葉市や県、JFA、千葉ロッテマリーンズなど多くの関係事業者の連携によるパークマネジメント体制を前提とした事業計画や、その手法を検討するのが目的となる。
プロポーザルへの参加資格は、市の入札参加者名簿に、「調査・計画」で登録があり、都市整備に伴うPPP/PFIまたは事業計画策定、事業推進関連といった同種業務の実績が過去5年以内にあることなどとした。履行期限は30年3月6日、委託見込額は1388万円(税抜き)を上限とすることをそれぞれ設定している。
業務の主な内容は、パークマネジメント組織の検討と、パークマネジメント事業の検討の2つ。既存の大規模公園で複数存在する施設管理者などの調整を図り、一層の魅力の創出を図るための共同事業や、事業と連携した駐車場など共同利用施設の効果的な運営のための体制や事業手法について調査する。
具体的には、調査エリアに立地する施設や計画・構想施設それぞれの概要に始まり、複数の事業主体が混在することや、集客施設の導入に向けた土地の利用調整などの課題、限られた資源を効率的に活用する仕組みづくり(パークマネジメント体制の検討)と、新たな魅力づくりのための集客施設を導入実現するための整備(動線ネットワークの再整備・運営)など基本事項をまとめる。
パークマネジメント体制の検討に向けては、複数の事業主体の間で、各事業の情報共有や、駐車場など共用する施設の利用を調整し、スポーツやコンテンツの充実といった連携の方向性と、共同事業とその企画・実施などエリアの価値向上に向けた事項の検討、さらにパークマネジメント組織の設置と組織が担うべき機能をまとめる。
共用施設の再整備・運営に向けたパークマネジメント事業の検討では、想定される施設需要や駐車場・バスロータリーなどの動線パターンの検討、新施設の導入に伴い再整備する共用施設、整備内容や概算事業費などこれらの構築に向けた検討、ハード整備に関する再整備プラン案などをまとめていく。
市ではさまざまな課題があるものの、JFAの参入を好機と捉え、一般の公園利用者の利便性向上も図れ、各事業者で効率的に共用する運用が実現できる適切な事業手法を検討することにしたとしている。