日本設計で新設小学校 基本計画から設計まで一括(千葉県流山市)
[2017/9/16 千葉版]
千葉県流山市教育総務課施設整備室は、新設小学校建設設計業務委託について実施した簡易公募型プロポーザルで15日、日本設計(東京都新宿区)を最優秀提案者(優先交渉権者)に特定したと発表した。新設小学校の規模を47学級から検討することに決め、基本計画から基本設計、実施設計、造成設計に至るまでを一括して発注、委託するもので、プロポーザルでは日本設計を含む6者がプレゼンテーションとヒアリングに参加している。
日本設計は審査に当たり、参加者のうち最も高い525点(600点満点)を獲得して優先交渉権者に。優秀提案者(次選交渉権者)には507点を獲得したINA新建築研究所(東京都文京区)が選ばれた。このほかユニバァサル設計(千葉事務所)、相和技術研究所(東関東支社)、ニュージェック(千葉事務所)、共同設計(東京事務所)が参加した。
今回の業務については6月補正予算で3カ年継続費を設定しており、33年4月の開校を目指して、建設工事を31~32年度の2カ年で進める見通しだ。
新設小学校は、大畔地先の市街化調整区域(建ぺい率60%、容積率200%)に建設する計画(%2別図参照%1)。予定学級数は47学級程度で、敷地面積約2万平方mには校舎棟や屋内運動場、プール、給食調理場および学童クラブを配置する予定だ。
同市では、つくばエクスプレスの開通に伴い流山おおたかの森駅周辺で土地区画整理事業が施行されており、大型マンションや戸建て住宅の建設により、近隣の小山小学校や、おおたかの森小学校では児童が急増している状況だった。これを受けて、33年度の開校をめどに新設小学校の建設が計画された。
今回の簡易公募型プロポーザルで委託する業務は、新設小学校建設に伴う基本計画から基本設計、実施設計(と積算)、造成設計、測量業務に至るまでについて提案を求めるもの。これらを一括して発注することにより、設計期間の短縮と費用の削減が期待できることから、6月補正予算では建設事業(設計等業務委託)として、総額2億8378万8000円の継続費を設定している。年割額は29年度5580万円、30年度1億5249万6000円、31年度7549万2000円となっている。
委託期間は31年9月30日まで。ただし、基本計画は30年2月28日まで、基本設計は30年8月31日まで、造成設計は30年10月31日まで(造成工事費の概算書は29年12月20日まで)、工事費概算書は30年12月20日まで(積算の目標値となる概算工事費は30年9月中旬まで)にそれぞれ作成し提出することを求めている。
学校の規模を47学級程度と決めることについてはこれまでに、児童推計の見直しを行ってきた。学校教育課によると、つくばエクスプレスの開業に伴う沿線地区の人口増について、就学前の児童を持つ家族世帯の張り付きが、当初の推計を大幅に上回っていたという。
このため、あらためて児童推計を実施した上で、学区の見直しなども踏まえ、新設校の規模などを検討するなどしてきた。
同氏では近年、小山小学校などで校舎を増築しているほか、27年4月にはおおたかの森小・中学校が新設されており、この児童・生徒数の増加傾向は、今後もしばらく続くことが予想されており、この需要増加に対する施設整備が同市の喫緊の課題となっている。