鮎川拠点の設計公告 ホエールランドや物産館(石巻市)
[2017/9/16 宮城版]
石巻市は15日、工事9件と業務2件の一般競争入札(事後審査)を公告した。工事は、市道南浜東1号線の道路新設工事などを発注する。業務は、鮎川地区の拠点施設実施設計業務や、その拠点の一角を形成する「おしかホエールランド」の展示実施設計業務を委託する。いずれも29日まで入札参加申請を受け付け、10月4日に開札する。
鮎川地区の拠点施設は、震災被害を受けた牡鹿半島の鮎川浜地区に、S造平屋1084平方mの「おしかホエールランド」と、同1290平方mの観光物産交流施設を建設するとともに、捕鯨船前広場などを設ける。
実施設計業務では、ホエールランドと観光物産交流施設の新築設計をまとめる。履行期限は30年3月16日。入札の参加資格は、県内に事業所を置き、「測量・建設コンサルタント等業務」の承認簿に「建築士」の登録があることや、一級建築士事務所の登録があることなど。
市は6月補正予算で、観光物産交流施設の基本設計費に3300万円、実施設計費に2700万円、地質調査費に500万円、おしかホエールランドの実施設計費に6300万円、地質調査費に500万円を確保した。
ホエールランドは震災被害からの再建となる。新築の基本計画は佐藤総合計画(東北事務所・仙台市青葉区)でまとめた。基本計画では、施設内にクジラの骨格標本などを置く常設展示室、資料収蔵庫、展示室と兼用のエントランスホール、事務室、倉庫、機械室、トイレ、搬入路などを配置するイメージになっている。今回の展示実施設計で、展示内容を固める。
拠点施設の整備に向けては、地域再生拠点エリア整備事業で鮎川地区の敷地4.5haを造成している。造成工事は清水建設・奥村組JVが主導している。
市道南浜東1号線の道路新設工事は、施工延長が雲雀野1丁目他の470m。幅員9.5mの道路整備として土工、舗装工、排水構造物工、配水管敷設工などを進める。工期は30年3月15日まで。予定価格は6815万3000円。入札の参加資格は、市内に本店を置き、土木一式工事がAランクの者。
同線は、延長が740mで、県が旧北上川に架ける鎮守大橋のたもと付近から、南側に整備し、既存の日和大橋のたもと付近で県道門脇流留線に接続させる計画。南浜地区に整備される復興祈念公園の外周道路となる。30年度に残る工事を発注して完成を目指す。道路新設の調査設計業務はいであ(東北支店・仙台市青葉区)が担当した。