原木・高谷地区 まちづくりで基本構想(千葉県市川市)
[2017/9/8 千葉版]
千葉県市川市街づくり推進課は、20日に開札を予定する事後審査型一般競争入札で、原木・高谷地区のまちづくり基本構想策定業務を委託する。7月5日付で一度公告したものの、参加がなく不調となったことを受けて、業務内容を見直して再公告したもの。市街化調整区域となっている同地区のうち約72.9haを対象に、過去に策定したまちづくり構想をベースに、追加調査とその分析などを実施し、新たなまちづくりの構想を策定するのを目的とする。
これまでに区画整理の施行も検討されたことのある、同地区でのまちづくり基本構想の策定を委託する入札の再公告に併せて市は、履行期間を30年3月23日までに変更。今回の基本構想の策定により、今後あらためて区画整理または都市計画による再開発の可能性などを検討していく考えだ。
原木・高谷地区でのまちづくり基本構想の策定は、整備中の東京外環自動車道に至近の地区で、外環道に併せて整備される妙典橋と、既存の京葉道路原木インターチェンジ(IC)を結ぶ都市計画道路3・4・13号二俣高谷線が横断する予定の同地区の将来的なまちづくりの方針を策定するもの。同線は平成8年に計画決定し、幅員20.0m、計画延長約1660mで、このうち約300mのみが供用済みとなっている。
同地区のまちづくりは、この都市計画道路が今後整備されることを前提とするもので、公共施設の整備が与える各種影響を踏まえ、沿道の土地利用などを検討していく。
構想策定に当たっての業務ではまず、調査地区に関連する上位計画や、過去に策定したまちづくり基本構想の内容を整理。続けて、業務で調査・検討する調査地区とその隣接地区に関して、過去のまちづくり基本構想に基づいてあらためて設定するとともに、地区設定に当たっての境界の考え方についても併せて整理していく。
業務ではさらに、人口に加えて町丁界や学校区といった社会的な圏域、土地改良などの整備暦、産業の現況など社会的条件のほか、自然条件や土地および建物利用の状況、交通施設、公園・緑地、上下水道やガスなど供給処理施設、学校や福祉施設といった公益施設など物的条件を、現地踏査を含めて実態調査、過去の構想の時点修正を図る。
また、大規模公共施設や民間開発事業など周辺でのプロジェクトを整理し、広域および市全体から見た調査地区の位置付けを精査するほか、人口動向や商業・業務系建物の着工動向、物流業界・住宅業界の動向をつかみ、将来的な地区ポテンシャルを分析する。
道路についてもまた、そのネットワークを調査した上で、対象地区と当該地区に接続する地域について分析。パーソントリップ調査も活用しながら、将来的な土地利用の方針の検討とともに、土地利用方針(ゾーニング)や主要道路網の構成、広域的アクセスの考え方、既存建物(教育関連施設の取り扱い)、街区構成の基本方針、周辺市街地への影響などを踏まえた基本構想案を策定していく。