懐古館改築に継続費7.6億円 10月ごろ入札公告(登米市9月補正予算案)
[2017/9/7 宮城版]
登米市は6日、市議会9月定期議会に提出する補正予算案を公表した。一般会計をはじめ、特別会計6事業と企業会計1事業(病院事業)分として計8億8411万円を増額。総額を889億5766万円とする方針だ。一般会計には新登米懐古館の改築に関する事業費5306万円を計上したほか、3年間の継続費7億6820万円を設定。ことし中にRC造2階建て延べ824.6平方mの建物建設に着手する。
熊谷盛廣市長が記者会見して明らかにした9月補正予算案の概要では、一般会計は4億9757万円を追加し、総額を483億6398万円とする。補正前との比較で1%増。投資的経費のうち、普通建設事業費は3億7184万円を追加し、総額を64億5566万円(同6.1%増)とする。
新登米懐古館の改築事業費では、工事費に5006万円、監理委託料に79万4000円、付属施設の解体費に203万円を計上した。また、29~31年度分の継続費も設定。年度ごとの額は、本年度が5085万円、30年度が4億2420万円、31年度が2億9314万円となっている。
みやぎの明治村にある登米懐古館(登米町寺池桜小路103-9)は、登米伊達家ゆかりの武具や刀剣類、絵画などを収蔵している歴史学習施設。老朽化が著しいため、同じみやぎの明治村のエリア内(登米町寺池桜小路)に改築する。設計業務は、新国立競技場(東京都)のデザインに関わった建築家・隈研吾氏が主宰する隈研吾建築都市設計事務所がまとめた。
予算案が可決されれば、10月にも入札を公告する方針。12月中に着工し、31年7月までの完成を目指す。
陸上競技場の整備に関し、基礎調査業務委託料864万円を計上した。市は公認の競技場として、8レーンから成る全天候型の400mトラックと付帯施設を整備する意向。候補地での課題検討や整備方法の検討などを委託する。
4月の市長選で熊谷市長が新庁舎建設の白紙撤回を掲げて当選したことを受け、既存の総合支所のあり方を検討するための経費が盛り込まれた。検討委員への報償26万円を計上。10月に検討委員会を立ち上げ、総合支所への権限や財源移譲を検討していく。
関連して中田支所や東和支所の設備改修費など計575万円を計上。庁舎設備の劣化を診断するため、調査委託料1104万円も計上した。
このほか、小塚長根線の舗装補修費に2010万円、コミュニティFMを活用した緊急告知ラジオの整備に計2億9406万円を計上した。
市議会9月定期議会はあす8日に開会する。