遺構設計費に1.5億円 一般会計が80億円追加(石巻市9月補正案)

[2017/9/5 宮城版]
 石巻市は4日、一般会計9月補正予算案を明らかにした。同会計は80億7062万円を追加し、総額を2134億2431万円とする。主な事業では、東日本大震災復興交付金基金に54億9602万円を積み立てるほか、震災遺構整備事業関係で調査・基本設計費に1億5000万円を盛り込むなどした。予算案は8日開会の市議会9月定例会に提案し、27日の可決・成立を予定する。

 震災遺構整備事業は、大震災津波で被害を受けた小学校2校の既存施設を保存する。9月補正では、旧門脇小学校の震災遺構調査・基本設計等業務委託費に9300万円、大川小学校の旧校舎震災遺構調査・基本設計等業務委託費に5700万円、慰霊碑移設業務委託費に1641万円を充てるなどした。

 旧門脇小は、本校舎3階までの一部を保存するほか、特別教室棟や体育館を改修し、地域の交流エリアなどに活用する。本校舎は保存面積が1369平方mで、壁や柱を耐震補強する。校庭を含む敷地全体には、駐車場の整備や植栽などを計画している。30年度で実施設計を委託するとともに、工事にも着手する予定。

 大川小は、旧校舎をできるだけ現状のまま保存しつつ、周辺に植栽や休憩施設を設ける。学校から県道を挟んだ向かい側にバス3台と普通車30台の駐車場や、床面積が300平方m程度の管理棟を整備する計画だ。30年度で実施設計、31年度で工事に着手する見通し。

 9月補正ではこれ以外に、釜大街道線の街路整備工事費に1億6800万円、北上地区白浜海水浴場の復旧・再整備工事費に1億4200万円、雄勝地区大原川さけ人工ふ化場の復旧費として実施設計業務委託費に800万円、水源等調査業務委託費に2250万円を盛り込むなどした。

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