老朽化対策へ機能診断 大崎西部 排水機場と頭首工(北上土地改良)
[2017/8/19 宮城版]
農林水産省北上土地改良調査管理事務所は、大崎西部地区の米袋排水機場と大堰頭首工について、老朽化がかなり進んでいることから、改めて機能診断し、必要な対策を見極める。機能診断業務は「猿ケ石用水地区ほか施設更新整備計画基礎資料作成業務」として公募型プロポーザルで委託する。18日付でプロポの手続を公告しており、31日まで参加表明書、9月8~28日に技術提案書を受け付け、10月10日までに委託先の特定結果を通知する。
同業務は、29年度の広域基盤整備計画調査として進める。本県の大崎西部地区と定川地区、岩手県内の猿ケ石用水地区を対象に、長寿命化に配慮した更新整備計画を作成し直す。履行期間は30年3月23日まで。業務成果は、30年度以降に定める広域基盤整備計画に盛り込む。
米袋排水機場と大堰頭首工は、過去の機能診断で老朽化がかなり進んでいることが判明し、それからすでに5年以上経過したため、改めて機械設備を中心に機能診断する。
今回の業務ではこのほか、定川地区の排水機場や排水路、水門・樋門などと、猿ケ石用水地区の用水路などについて、老朽化がそれほど目立っていないものの、長寿命化に配慮した更新整備計画を作り直す。
プロポの参加資格は、東北農政局から建設コンサルタントがA等級の資格認定を受けていることなど。
大崎西部地区は、大崎市、加美郡加美町、遠田郡涌谷町、美里町にまたがる4612haの水田地帯。昭和62年~平成17年の国営かんがい排水事業で、頭首工4カ所、排水機場1基、用水路20.2km、排水路0.4kmが整備された。
定川地区は、石巻市や東松島市にまたがる水田地帯。昭和26~45年の国営かんがい排水事業で、排水機場7カ所や幹線排水路60.7kmなどが整備された。