新総計で修正原案 4年間の具体事業盛る 8月に最終案(千葉県)

[2017/7/21 千葉版]
 千葉県総合企画部政策企画課は20日、新総合計画の修正原案を公表した。31日に開催予定の総合計画策定懇談会(座長・明石要一千葉敬愛短期大学学長)で有識者の意見を再度聴いた上で、8月末を目途に最終的な計画案を取りまとめる予定だ。修正原案は、パブリックコメントによる県民意見のほか、県議会、有識者、市町村からの意見などを踏まえ記載の変更・追加を行っており、実施計画編では今後4年間で行う主な具体的な事業を書き加えている。

 新総合計画の計画期間は29年度~32年度の4年間。第3章の重点的な施策・取り組み(実施計画編)では▽安全で豊かなくらしの実現▽千葉の未来を担う子どもの育成▽経済の活性化と交流基盤の整備──の基本目標に対して、12の政策分野を設定。37の施策目標に177の主な取り組みを示している。

 このうち活力ある県土の基盤づくり(県土整備・交通)では、新たに「成田空港の機能拡充などを踏まえ、空港の更なる利用拡大を促進する」ことを追加し、県民のくらしや企業活動を支え、県内外の拠点を結ぶ鉄道網や道路網、港湾の整備等を通じて、利便性の向上を図るとともに、県経済の活性化を図り、また、老朽化した既存社会資本の維持管理と長寿命化に努め、更新費等の抑制に取り組み、さらには、高齢化が進む中で、誰もが安全に安心して快適に暮らすことができるまちづくりを進めるとして、主に次の具体的な事業を書き加えている。
【交流基盤の強化】
〈公共交通網の充実・確保〉

▽東京8・11号線の整備促進の調整▽鉄道駅バリアフリー設備の整備支援
〈交流を支える道路ネットワークの整備・有効活用〉
▽高規格幹線道路等の整備促進▽国道及び県道のバイパス・現道拡幅の整備推進▽観光地へのアクセスを強化する道路の整備促進
〈港湾の整備・振興〉
▽大型船舶に対応した整備促進▽港湾緑地・緑地プロムナード・旅客船ふ頭やクルーズ船受入れ環境の整備
【成田空港の機能拡充と空港を活用した県経済の活性化】
〈成田空港周辺地域の環境対策・地域共生策の推進〉
▽住宅防音工事などへの取り組み▽成田空港周辺地域共生財団によるきめ細かな騒音対策への協力
〈成田空港周辺地域の振興〉
▽「成田国際空港周辺地域整備計画」事業の推進▽成田空港を核とした広域的な地域づくりの検討▽成田国際物流複合基地(南側二期)の整備の推進
〈成田空港への交通アクセスの強化〉
▽都心直結線の整備に向けた協力▽高規格幹線道路等の整備促進▽国道及び県道のバイパス・現道拡幅の整備推進
【社会資本の適正な維持管理】
〈既存施設の適正な維持管理と長寿命化〉
▽庁舎・学校等個別施設計画の策定▽i-Constructionの推進
〈安全で良質な水の安定供給〉
▽水源開発事業の促進▽浄・給水場や管路等の更新・耐震化▽県内水道の統合・広域化
【人と環境にやさしい住まい・まちづくりの推進】
〈時代の変化に対応したまちづくりの推進〉
▽時代の変化に対応した都市計画の見直し
〈安全・安心で魅力あふれるまちづくり〉
▽つくばエクスプレス沿線土地区画整理事業の推進▽柏・流山地域における大学と地域が連携したまちづくり推進事業▽金田西特定土地区画整理事業の推進▽千葉ニュータウンのまちづくりの推進▽組合施行土地区画整理事業の促進▽市街地再開発事業の促進▽交通遮断時間の多い踏切除去の推進▽市街地交通の円滑化を図る道路整備の推進▽県立都市公園の整備推進▽流域下水道整備の推進▽無電柱化の推進▽自転車通行環境の整備推進▽県建築文化賞表彰の実施▽地籍調査事業の推進
〈バリアフリー化の推進〉
▽鉄道駅バリアフリー設備の整備支援▽特定道路のバリアフリー化対策の推進▽庁舎・学校等個別施設計画の策定▽公共施設のバリアフリー化の推進
〈環境・景観に配慮した整備・保全〉
▽周辺環境に配慮した道路の整備促進▽透水性舗装・排水性舗装の推進▽県立都市公園の整備推進▽屋外広告物の規制・誘導
〈豊かな住生活の実現〉
▽既存住宅の流通・活用の促進▽空き家対策の推進

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